作品一覧

  • ハナコの愛したふたつの国
    3.6
    1巻1,584円 (税込)
    アメリカと日本の間で揺れた家族の物語。 ハナコの家族は、ロサンゼルスでレストランを経営して暮らしていた。 しかし、大きな戦争が終わり、船で日本を目指すことになる。 日本は、ハナコにとって未知の国だ。 「ハナコ、ぼく、こわいよ。 どうして、こんな船に乗らなきゃいけないの?」 「もう、アメリカには、私たちの居場所はないからよ」 ハナコたちは、すべてをなくして、日本に降り立った。 ハナコたちを待っていたのは、戦後間もない荒れ果てた大地。そして、ハナコたちを愛してくれる祖父母だった。 歴史に翻弄されながらも、前を向いて生きる強さを教えてくれる感動作品。

ユーザーレビュー

  • ハナコの愛したふたつの国

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    ネタバレ

    日本の描写にちょっと違和感があって入り込めないところが残念。でも、戦後の広島の状況が描かれていて、これは今まで海外文学ではあまりなかったかも。
    二つの国で揺れる割にはどちらの生活もあまり深くは描かれてない。もう少し先まで書いてほしいかな。

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    2022年02月12日
  • ハナコの愛したふたつの国

    Posted by ブクログ

    基本的にとてもよかったんだけど、日本のおばあちゃんの暮らしについて「こんな風になりたくたない」って主人公の日系アメリカ人の少女に言わせてしまうあたりがアメリカ的というか…土地を持てないことは確かに不当だけど、農民自体への上から目線を感じそうになった。
    「教育と可能性」言いたいことはわかるけど、日系人を収容したりその国籍を剥奪したり人種差別のあるアメリカでその直後なのに、日本には望みがないけどアメリカでなら「成功」できると信じている主人公の家族の描写がなかなかアメリカ的だった。実在の人物を模倣しているのかもしれないとはいえ。資本主義的な成功が幸福につながるとは限らないということについては要確認か

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    2022年02月06日
  • ハナコの愛したふたつの国

    Posted by ブクログ

    戦争が奪ったもの、戦後の日本で暮らすアメリカを追われた家族、そして被爆した広島の町。小説世界の話ではなく、似た世界はきっと現実にあった。ハナコたちのその後はどうなったんだろうか、そこまではこの物語には記されていない。

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    2021年11月25日
  • ハナコの愛したふたつの国

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アメリカに移民した日本人のハナコ一家が、敗戦後に日本に帰国する。
    第二次世界大戦中、日系人はアメリカ国籍を持っていても市民権を剥奪されて、日本人収容所に入れられていた。ハナコの両親も、その時に国籍を失っていたため、帰国するしかなかったのだ。
    日本にはハナコの父の両親(じいちゃん、ばあちゃん)がいて、みんなを歓迎してくれるが、貧しい小作人で暮らしは厳しく、食べるものにも困る生活。小さな弟のアキラは、いつもお腹をすかせて不機嫌になるし、ハナコは慣れない日本語で小学校に通うが友だちもできない。
    広島で戦災孤児となったキヨシと妹のミミは物乞いをして、ハナコの家から米を盗んでいってしまう(のちに紫の着物

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    2021年10月24日
  • ハナコの愛したふたつの国

    Posted by ブクログ

    面白かったです。ハナコを通して、終戦後の日本の様子が分かります。しかも日系人で、自分が何者か定まらないまま、何のせいにもできない不条理なことが続き、沢山の大切なものを失います。
    ラストで選べない選択肢を迫られたときのハナコの心情が痛かったです。
    それでも、ハナコが失ったものと同時に、手に入れたものを受け入れ、将来に対して前向きに進むことを決心したことに感動しました!
    合わせ鏡で、自分も励まされた作品でした。

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    2021年08月09日

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