2000年前のギリシャ哲人が「友情」の本質を読み解く。
著者自身はキケロだが、話はある老人と2人の娘婿との対話という形で進んでいく。
友情にかかわるトピックは多岐に渡るが、一貫して著者が言っているのは、友情はあらゆるものの中で最も素晴らしいものであること。
そして真の友情を見つけるのはとても困難
...続きを読むであること。
そして友情は善人同士でしか成り立たないこと。
昨今の世の中、人との繋がりが利益ベースや自分本位の目的でつながろうとする人も結構いるような気がする。
そんな世の中において、古代ギリシャ人が一番大切な事を教えてくれていると思う。
いいなと思ったこと
・善なる人々の間でしか友情は成り立たない
・徳こそが友情を生み出し、育むのだから、徳なくして友情は存在しえない
・相手が善い人だと思えたら、愛情や思いやりは、ごく自然にうまれてくる
・友情の報酬は友情でしかありえない
・友人同士で善意を示し合い、助け合う以上の喜びなど、他にはない
・まず、自分を愛する事が根本にある
・徳を持ちたいと願う人は、徳を持っていると見られたい人に比べると、はるかに少ない
・誰かを愛するという事は、自分の必要性や利益を優先することなく、単純にもう一人の人間を思いやる
・徳を求めて精進してほしい。それなしでは友情は成立しえないのだから