外池昇の作品一覧
「外池昇」の「神武天皇の歴史学」「天皇陵 「聖域」の歴史学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
「古事記」「日本書紀」に描かれる初代天皇•神武。"実在が疑問視"されているにもかかわらず、神武天皇には陵墓があり、現在でも歴代天皇の拝礼が行われている。江戸時代中期から陵墓の『修陵』作業が始まり、幕末期に現在の姿に『築造』された経緯を克明に解説しているのが本書。
著者は成城大学で学び、現在は同大教授。原史料を丁寧に読み込み、史料作成者の素性や立場も紹介した上で論点を開陳していく記述はとても分かりやすく、納得がいく。本書の眼目は"神武天皇の実在•非実在を争点とするものではない"という事で貫徹している。よい。
現在の神武天皇陵の所在場所が、江戸中期、最初に『修陵』された場所でもないし、本居宣長•蒲生君平らが比定した場所でもない所に『築造』されたという事実は、正直、今まで知らなかった。"それでは何故この場所に、非実在を疑われる天皇の陵墓が作られたのか?"という疑問を、順を追って説明した本と理解して下さい。
あまり一般向けとは言えないので⭐︎四つ。でも、私はこの手の本を読むとホント心が安らぐので…。
…なお、延喜式編纂に基づく平安時代の『修陵』作業についての記述は一切ありません。そのあたりは知っている人向けの本です。悪しからず。