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  • 新インド入門:生活と統計からのアプローチ
    3.8
    1巻1,672円 (税込)
    本書は、巨大国家の実像を数字と生活から探る試みである。 例えば、インドでは「牛肉はタブー」だと思っている者は多い。2015年に起きたダドリ・リンチ事件でこうした印象はさらに強まった。この事件は、ムスリム一家が牛を殺して食べ、その肉を保存しているという噂が流れ、それを聞いたヒンドゥー教徒群衆がその家に押し入り、集団リンチの末に一家を死傷した事件である。 ただ、数字はまた別のことを語っている。実はインドはブラジル、アメリカ、オーストラリアと並ぶ牛肉輸出大国なのだ。 ヒンドゥー教において牛は神聖とされ、近代インド最大の分水嶺となったシパーヒーの反乱(1857年)もこの問題から起きたと言えるが、インドを考える場合、歴史から理解しようとするとかえって誤ることが多い。 こうして数字にこだわってインドを眺めてみると、これまでの印象が実態と大きく異なることが随所で分かってくる。これが従来のインド論にはない本書の最大の特長といえる。 本書のもうひとつの魅力は、著者が国際交流基金で「文化交流」を担っていることだろう。その最前線では何が起きているのか? 言語をめぐる日中の争奪戦など今までにない奥行の入門書!

ユーザーレビュー

  • 新インド入門:生活と統計からのアプローチ

    Posted by ブクログ

    インドは国と言うより大陸である。非常に多い人口を抱え、多くの民族、多くの言語がある。
    その実態を著者の体験談を踏まえ解説した本。まさにインド”入門”であると感じた。

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    2021年03月10日
  • 新インド入門:生活と統計からのアプローチ

    Posted by ブクログ

    「おわりに」に書かれているように「私が味わったインド」が描かれている。

    未知なる国、カオスの国、カレーの国、といった形容で表現されたり、好き嫌いが分かれると言われたりするインドだが、その様態を現地の目線から解きほぐす。
    「ITの発展がすごい」や「市場ポテンシャルがある」といった抽象的な感覚的な内容ではなく、より具体的に、より感覚的に、インドがどのような国かわかる、良書であると思う。

    ちょっとした旅行記のような感覚で、気軽に読みたい人に、おすすめ。

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    2020年12月08日
  • 新インド入門:生活と統計からのアプローチ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    全人口12億人、最大の民主主義国
    ムスリム1.7億人、世界第三位のイスラム大国(インドネシア、パキスタンに次ぐ)
    不可触民2億人、IT産業にカーストの制約は少ない
    英語話者1.2億人、世界第二位

    ベジタリアン30%以上、3.7億人
    世界トップレベルの牛肉輸出大国
    酒を生涯口にしない人74%、女性では90%
    だが、飲む人は飲む。

    アンベートカル博士
     不可触民出身 インド憲法の父 
     カースト制度廃止運動でガンジーと対立、仏教に改宗

    ジュガール
     伝統的な知恵と哲学と価値観
     常識にとらわれない発想、生きるための知恵

    プラナ・キラ
     日本人強制収容所 3000人

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    2020年06月15日
  • 新インド入門:生活と統計からのアプローチ

    Posted by ブクログ

    統計と自らの経験とうまくバランスを取りながら、インド、インド人を解説している。やはり経験の裏付けがある考察は説得力がある。
    また統計からは以外な事実も発見できる。

    インドは、訪れて、インド人に会わないと理解できない。それでもなお、奥深い国なのだ。

    インド人に聞くと、アメリカの影響を受けている若い世代と古い世代のギャップが大きいとのこと。
    この世代交代がインドを大きく変える(モダナイズ)原動力になるのだろう。

    ジュガールが持つ要素

    ・小さい力で多くのものを得る
    ・自分の枠を超えた発想で考え、行動する
    ・やわらかい頭で考えてピンチをチャンスにする
    ・シンプルに考える
    ・決してあきらめない

    0
    2019年09月16日

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