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「木下衆」の「家族はなぜ介護してしまうのか――認知症の社会学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「木下衆」の「家族はなぜ介護してしまうのか――認知症の社会学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
家族介護が普通にあって当人の尊厳を尊重するのが当たり前の今の社会の一端を知れるだけでなく、規範や概念というものが日常社会のなかでどのように関わっていくのかが見えてくる面白さが良かったです。とくに黒澤明の「羅生門」のような語り手によって真実が変わっていく構築主義的な内容は興味深かったです。
同居家族が介護の中心となったのは1970年代以降からで、それまでの身体拘束と投薬が中心となっていた認知症患者への対応が改められた現代。まさに「新しい認知症ケア時代」となった当節。
そこでは認知症患者の尊厳が重視され、そのために認知症という概念の理解やそこから生まれる適切なケアという規範が当事者のこれまでの人
Posted by ブクログ
今の介護の在り方がそう前からあるものではないこと、「端的に認知症というカテゴリーが強調される「新しい認知症ケア時代」において、疾患であることも本人の思いに配慮することの重要性も共に含みこんだ認知症という概念が、相互作用に何をもたらすかということを検討」したい」というテーマが社会学の見方らしい。
リアリティの緊張関係が介護家族にとって大きな負担、というのが概念としてであることがどれほど救いになることか。
新しい認知症時代が介護家族に深い悩みをもたらす困難な取り組みである。早く気づけないこと、思いをくみ取れないこと、怒ること、ケンカすること、、、が誰にもなんともできない構造的な問題であることを介護
Posted by ブクログ
筆者が書いている通りこれは学術書なので、介護について学んだ経験がない自分には、専門用語や説明内容が少々読み辛いところもあった。
しかし各章の間に挟まれる、介護家族の会の方たちの対談はその前の章の内容を受けた物であり、実際の現場の話なのでわかりやすく、第三者である読者にも問題点が掴みやすい。
また、介護をする家族の方たちのエピソードも丁寧に書かれていて、イメージしやすかった。その中で、ある介護者が中程度の認知症の自身の親の過去を振り返って、「今考えると、あの時点でやはり…」というようなことも語られていて、親の様子に引っかかりを感じて悩んでいる人には、とても参考になると思う。
認知症に対する考え