佐伯琴子の作品一覧

「佐伯琴子」の「狂歌」「心臓に針を」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 狂歌
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    ◆第10回 日経小説大賞受賞作! 第10回日経小説大賞(選考委員:辻原登・高樹のぶ子・伊集院静)を受賞したのは、古典的とも見える血をめぐる復讐劇を、仮想通貨交換会社というある意味で現在を象徴する場所を舞台に選び、人間が欲望にとりつかれ正気を失っていく様を描き出した本作。人間誰しも自制心で抑えている欲望が何かのきっかけで堰を切ってあふれだした時、必ず犯してはならない禁忌にふれる。そして、禁忌ゆえの抗いようのない魅力にとりつかれ人は墜ちていく。不正な会計操作、結ばれてはならない男女がおぼれていく恋とセックス、余計者を闇に葬る排他的なムラ社会……。 選考会で評価されたのは、作品、そして文章そのものが持つ強烈な身体感覚だった。“肉食系女子”という言葉があるが、ねっとりと濃密な文章は“肉食系”そのもの。「文学から身体感覚が失われて久しいが、その意味でも受賞者は希有な存在だ」(高樹のぶ子氏選評より)九州・福岡の土着性もうまく取り入れ、暗く陰鬱になりそうな題材であるにもかかわらず、カラフルなパッションが加味された力強い作品に仕上がっている。 物語の前半は、ある意味“よくある”女がほれた男のために身を落とす話が展開されていく。タイトルの「狂歌」は「戯れ歌、こっけいな歌、ひわいな歌」という意味。この“よくある”話にふさわしいが、それが初めから仕組まれたものだったとしたら――後半はまさに人間が欲望にとりつかれ「狂」う話に変貌する。
  • 心臓に針を
    -
    1巻1,760円 (税込)
    聖母マリアの名を冠した医院を経営し、慈善活動でも注目される美容外科医の深淵貴夜には、封印した過去があった。最愛の人に裏切られ、救いの手を差し伸べる人には喰いものにされ、絶望の淵にあったとき、「ずっとあんたを想ってた」と、彼女の過去を知る男が現れる。暗闇から這い上がろうと愛を葬るとき、彼女の中で善と悪が反転する――世間からこぼれ落ちていかざるを得ない人たちの生を、誰もが陥るかもしれない悪を通して描き出す。死の意味とは?人間の剥き出しの欲望を描ききった『狂歌』で第10回日経小説大賞を受賞した著者の最新作。

ユーザーレビュー

  • 狂歌

    Posted by ブクログ

    2023.10.1
    ここ2週間で涼しくなったね

    仮想通貨と恋に狂う
    裏切られ 地に落ちる


    きり葉
    福岡のフリーペーパー紙
    編集長
    仮想通貨会社の社長になる
    料亭清倉の長男を愛し
    言われるがまま
    愛しすぎてもはや恐怖

    清倉
    料亭のぼっちゃん
    金山閉山
    仮想通貨の会社を立ち上げないかと
    声をかけられる
    愛した女は父親により焼かれる
    父親への恨み
    きり葉の夢のため

    安住
    いい男代表選手権に出たら
    入賞を果たすよ絶対
    でも貴方も結構狂っているよう


    久々にヘビー級な物語
    たくさんのどんでん返し
    裏切りで
    最後まで面白い
    仮想通貨の流出からの盛り上がりが
    たのぴかったです
    あっという間に読み

    0
    2023年10月01日
  • 狂歌

    Posted by ブクログ

    おもしろかった。結末がはやく知りたくて
    後半に入ったあたりから一気読み。

    〝仮想通貨に狂う。恋に狂う。
    幻なのか現実なのか。〟

    2019.06

    0
    2019年06月11日
  • 狂歌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    恋なのか何なのかよくわからない感情に囚われ、仮想通貨の世界で罪を重ねる主人公。
    何か全体的に気持ち悪い描写が多く、時代背景が一昔前のような描写だった。

    0
    2023年09月04日
  • 狂歌

    Posted by ブクログ

    お金と愛は似ているという表現が面白い。
    主人公が壊れていく姿は怖いが、読み進めたくなる。
    安住の立ち位置が中途半端な気がする。

    0
    2020年01月22日

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