日本代表スタッフとして原博実さんの右腕として支え、ザッケローニ、アギーレ、ハリルホジッチを招聘した霜田さんのこれまでの軌跡を書いた書籍。圧倒的な準備のプロセスを重視するその論は非常にタメになった。
アンコンローラブルなところよりもコントローラブルなところにこだわるその姿勢に共感した。
■ポイント
第1章 世界の一流たちから学んだ「プロ」の仕事
- 大きな成功を得るためには「圧倒的な準備」と「想いの強さ」が必要
- 一番の弱点を突かれた最悪の事態も想定し、対処法を用意しておく
- 「自分だけのルール」を持ち、貫き続ける人こそがプロフェッショナル
- チームの成功のためにやりたくない仕事をできる人が試合に出られる
- リーダーの仕事は「こう戦うんだ」というビジョンをチームで共有すること
- 「3年後にこうなっていたい」というイメージが目標達成の資質
- 確固たる目標に向けて準備を続けていれば、急なチャンスでも掴める
第2章 「交渉」で真の勝者になるための準備力
- 交渉をするときに一番大切なのが「交渉相手をよく知ること」
- 相手がなにを欲しているかのリサーチが交渉の始まり
- 相手が外国人の場合は、言い方も曖昧さも排除する
- 交渉が決裂した時の次の手を用意しておけば優位に立てる
- ノーと言った相手とも最後は握手をして別れる
- 交渉の結果どうなりたいかという「戦略」があって、交渉の「戦術」が生まれる
- 将来を見据えた準備のために情報は常にアップデートする
第3章 「人の力」こそが、チャンスをつかむ最大の武器
- 自分の考えが、相手に100%伝わるとは限らない
- 自分が使いたい言葉よりも相手にわかりやすい言葉を使う
- 相手に言いづらい厳しいこともお互いの未来のために言う
- 組織は窮屈な「枠」にはめるのではなく、一番大事な「核」を共有する
- 良いプレーと悪いプレーの評価基準を明確に示す
- チーム内の競争はそれぞれの立場に応じて「平等」を心がける
- リーダーの仕事はチームの信念が「感染」しやすい環境を作ること
- 将来を見据えた準備のために情報は常にアップデートしておく
第4章 本番に強くなるためにメンタルよりも大事なこと
- 最高のメンタルを作るために常に本番を想定してトレーニングする
- 最大の準備をしておけば、それが本番で活かせなくても次に繋がる
- 目の前の試合に勝つことだけを考える。そして、休養・反省・準備の繰り返し
- チームコンセプトには誰にでもわかる抽象的な言葉を使う
- サポート役のときの準備・経験がリーダーになったときに活きる
- メンタルもフィジカルと同様にリカバリーが必要
- 100人中何人に反対されても自分は決断するのか決めておく
第5章 ピンチを乗り越えた先に本当のチャンスはある
- うまくいかないときには、前進をするために一度立ち止まってみる
- 「これくらいでいいだろう」ではなく、「本当にこれでいいのか?」という基準を持つ
- 野心と大義を共有できる仲間かは、徹底的に話しあえるかどうかでわかる
- 一緒に戦える仲間か、離れていても仕方ない人かを見極める
- その言い訳に冷静な改善策があるか。その批判に聞くべき対案はあるか
- リーダーにしか感じられないプレッシャーを楽しむ心構えがあるか
- ピンチのときこそ「原点回帰」をして、強気で戦い抜く姿を見せる
第6章 チャレンジ「し続ける」ことで必ず道は開ける
- 人と違うチャレンジをして失敗しても、必ず自分の成長につながる
- 若い人間ほどチャレンジし続けることで「心の持久力」が磨かれる
- 信念さえ貫ければ、人生はコンティニューし放題のゲームのようなもの
- 「こうなりたい」「そのためにはこうする」があれば、人は限界を超えて遠くに行ける
- 2,3歩下がっても前進を諦めなければ着実にゴールには近づける
- 攻めの時には守りを、守りながら攻めを考える
- ジャイアントキリングを起こせるのは、本気で勝ちに行く人間だけ