戦前昭和の9つの事件は、如何に新聞で報じられたのか?
CASE.0 鬼熊事件 CASE.1 岩の坂もらい子殺し
CASE.2 天国に結ぶ恋 CASE.3 翠川秋子の心中
CASE.4 日大生保険金殺人 CASE.5 阿部定事件
CASE.6 津山三十人殺し CASE.7 チフス
...続きを読む菌饅頭事件
CASE.8 父島人肉食事件
各CASEに当時の新聞記事等のモノクロ写真、参考文献有り。
戦前昭和という時代に起った9つの事件。
殺人、心中、猟奇等の事件について、その時代背景と、世相、
人々の生活、そして新聞での報道がどう為されたかを紹介。
大正15年の鬼熊事件から始まり、昭和の戦前20年間に発生した、
殺人や心中等の事件の数々は、センセーショナルに報道された。
戦争への道を歩む時勢の中、国民の閉塞感を転換させるような
華々しく、かつ、毒々しい報道で紹介されました。
当時の一流新聞なれど、現在の週刊誌以上に、激熱。
誤記や誤字や思い込みの記事、男尊女卑、無遠慮な取材、
犯人扱い・・・プライバシーの配慮は無きに等しい状態。
そして時代。貧困、もらい子、売春、肺結核、
閉ざされた地域や因習の深い村。
恋愛でも仕事でも、まだまだ女性の自由が制限されていた風潮。
その犯罪へ向かう下地が整う、世相と生活がありました。
けれど、映画やレコード等のメディア化も発生。
いかに国民が刺激や娯楽を求めていたかも、感じられます。
また、その特異さから制限されたような報道も。
津山三十人殺しや父島人肉食事件の凄惨さは、まさしく猟奇。