作品一覧

  • サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」
    3.6
    1巻4,620円 (税込)
    第一の家、第二の職場とともに、個人の生活を支える場所として都市社会学が着目する〈サードプレイス〉。そこでは人は家庭や職場での役割から解放され、一個人としてくつろげる。著者オルデンバーグが、産業化‐効率化‐合理化を進めてきたアメリカ社会と、そのもとに展開されてきた都市計画が生んだ人々の孤独の問題を批判しつつ、地域社会を再び活気づけるための〈サードプレイス〉として注目するのが、地域に根ざし、長く人々に愛されつづけている地元の飲食店だ。「見知らぬ者どうしの気楽で面白い混交」を創り出し、情報交換・意見交換の場所、地域の活動拠点としても機能する、地元の飲食店や個人商店ならではの特質が社会学の知見をもとに照らし出される。第I部では、〈サードプレイス〉の機能、特徴、物理的な条件が詳細に解説され、第II部では、イギリスのパブやフランスのカフェなどの具体例から、文化や国民性が生み出す〈サードプレイス〉のヴァリエーションが紹介される。さらに第III部では、社会・政治面での〈サードプレイス〉の課題とその解決策が論じられる。 全編を通じ、オルデンバーグが〈サードプレイス〉に向ける期待は揺るぎない。そこには長年「とびきり居心地よい場所」に親しみ観察してきた者の実感と、「コミュニティの問題は住民の力で解決できる」という市民魂がみなぎっている。店舗設計、都市計画、マーケティング、地域社会づくりの分野に刺激を与えつづけてきた書の待望の邦訳。

ユーザーレビュー

  • サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

    Posted by ブクログ


    「サードプレイス」という言葉自体はよく聞きますが、自分の職場と家庭から離れて過ごすことができるという位置付けで捉えていました。

    この本における、「サードプレイス」とは、単なる場所のことではなく、そこに集まった人たちが、互いに会話をしたり、意見を言い合ったりするコミュニケーションの場であって、すなわち全てのカフェや居酒屋がサードプレイスではないということでした。

    こうした「サードプレイス」はこの本が書かれている当時でも減っていると嘆かれておりましたが、コロナ禍においては、もはや壊滅状態なのかもしれません。

    もちろん、場としてのサードプレイスはZoomやTeamsなどのオンラインにあるのか

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    2022年10月23日
  • サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

    Posted by ブクログ

    サードプレイスとはなんだろう?
    なぜ今注目され、必要とされているのだろう?
    が知りたい人は読んだらいい。

    サードプレイスっていろんなものがあるんだなぁと思ったし
    そもそも風土の関係もあるんだろうし、
    こうゆう関わり方が合う人も合わない人もいる。
    多様な人が混じり合う場所、常連客が集まるカフェとか居酒屋、自分の役割やキャラクターをひとつ脱ぎ捨てられる止まり木としても。

    いつの時代も、だれかとゆるやかにつながっている場所は必要とされているのだろうなと思う。

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    2016年12月11日
  • サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

    Posted by ブクログ

    ある程度読んで読書会(?)に臨んだので読んだものとする

    もはやオルデンバーグの構想したサードプレイスは(新規には)存在しえないのかもしれないが、要点を抽出すれば「サードプレイス的なもの」は現代にも見出せそう・あるいは構想できそうな気がした

    いずれにせよ、固定的でない(職場のようにそこに縛られない)コミュニティというのは今でも必要だろうと思う

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    2025年11月01日
  • サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

    Posted by ブクログ

    本書の著者はアメリカの都市社会学者で、タイトルである「サードプレイス」の提唱者でもある。サードプレイスとは文字どおり、家庭(第一の場所)、職場(第二の場所)につづく「第三の場所」のことだ。家庭や職場ではない自分の居場所とでも言えるだろうか。サードプレイスはインフォーマルな公共生活の場の中核であり、人びとをストレスから解放してくれる。サードプレイスのおかげで、人びとはくつろいだ充実の日常生活を送ることができるのである(51頁)。ところが現代の都市環境が悪化し、公共のくつろぎの機会が急激に失われていると著者は懸念している。本書の目的のひとつは、「サードプレイスが国家と個人生活の双方に役立つことをき

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    2016年10月16日
  • サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

    Posted by ブクログ

    色んな人とその集団、そしてそれが抱える問題に出くわす度に「居場所」の役割を考える。論点が多過ぎて消化出来ずカオスやけど、久々に視座があちこち飛ぶ論考。89年に書かれたものがようやく邦訳、これもタイミング。個人としてのサードプレイスの必要性よりも、社会を維持していく上でのそれが気になる。生命体としてのまちづくりとは。

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    2014年03月02日

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