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  • 戦場記者が、現地に暮らした20年 中東の絶望、そのリアル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [開けっ放しのパンドラの箱]カイロに下り立って以降,イラク,レバノン,リビア,そしてシリア等で度重なる戦禍を目の当たりにしてきた著者が,自らの取材歴を生々しく綴った作品。著者は,米NBC首席海外特派員を務めるリチャード・エンゲル。訳者は,在米ジャーナリストとしても活躍する冷泉彰彦。原題は,『And Then All Hell Broke Loose: Two Decades in the Middle East』。


    実地にしっかりと根を下ろしている一方で,マクロな視点をも加味した記述になっており,中東政治に興味のある方にはぜひオススメしたい作品。また,一級の戦場ジャーナリストが,何を考え,

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    2017年10月25日
  • 戦場記者が、現地に暮らした20年 中東の絶望、そのリアル

    Posted by ブクログ

    もちろん今はISILに注目されがちだが、それにいたるアルカイダ、アフガン戦争、イラク戦争・・・などに至ることが綴られている。

    主に印象的であったのは、イスラム教徒の自らが辿ってきた歴史に対する想いである。ムハンマドによって開祖され、その後のカリフが広げたが、モンゴル勢力によって蹂躙され、その後トルコによって再興されたが、それはどうしても歪んだものになってしまった、という認識である。「イスラームのあるべき姿に戻る」というのがイスラム原理主義である。彼らはとても平和的である。まよえるものに手を差し伸べ、優しく語りかける。「原理主義過激派」というのは、手段が暴力一辺倒ということだ。

    著者はブッシ

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    2017年10月13日
  • 戦場記者が、現地に暮らした20年 中東の絶望、そのリアル

    Posted by ブクログ

    中東の数々の戦闘の実情を、戦場記者が明らかにした本。この地域でのかつてのヨーロッパの行い、そして現在も続く米国の中途半端な行為が、現在のカオスを招いたことがわかる。
    ISは駆逐されつつあるが、この先の状況がどうなるのかは見通せない。

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    2017年11月09日
  • 戦場記者が、現地に暮らした20年 中東の絶望、そのリアル

    Posted by ブクログ

    「中東にいると誰でも、自動車爆弾からお天気まで何もかもをワシントンに責任転嫁する傾向があるが、アメリカは中東の苦難に対して当初は無関係だったのだ」
    という説明から始まるこの本、私など一生かかっても理解できないだろうと思っていた複雑な中東情勢をかなり分かりやすく解説してくれていた。

    まず、イスラム原理主義をアーミッシュと非常に似ている、とするところが目からウロコだった。
    古代に書かれたテキストを文字通りに受け止め、全く柔軟性を加えずに解釈し、現代文明を拒絶する、という点で両者は酷似している、と言う。

    確かに!

    では、イスラム原理主義が広範に拡散している一方で、どうしてアーミッシュは世界に何

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    2021年02月10日

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