シンプルにグッと来る
ファンタジー系や、人外っ娘が登場するラブコメ漫画が好きな漫画読みと自称するのならば、これは是非、読んでおきたいもんだ、と思った
恋愛=結婚なんて、時代錯誤な意見なんて持ち合わせちゃいないが、良い恋愛しているカップルが結婚って一つのゴールに辿り着いて、そこを次のスタート地点にして、次の目的地に向かって歩き出すってのは、幸せな気分にしてもらえる
人外っ娘と人間が大恋愛の末に結婚したのなら、子供が二人の間に産まれる可能性は大きい
人外っ娘も子育てに悩む、等身大の女性なんだって事を描いた本間先生、注目すべきだろう
そこまで踏み込むか、って斬新なアイディアの活かし方は、がんばまゆこ先生や船津先生にも負けちゃいない
種族が違えば、感じる悩みも違う、そんな当たり前の事を、しっかりと描き、その悩みに対し、彼女らが自分なりの答えを見つけるまで丁寧に描いてくれるのも嬉しいな
育児真っ最中のお母さんの漫画読みだけでなく、そんな奥さんを支えたいけど、どうしたらいいか、安いプライドが邪魔して聞けない旦那さんにも読んでほしい
ストーリーのメインはお母さんと子供であるが、旦那さんとお父さんの存在は蔑ろにされておらず、彼らの立ち位置と接し方に学べる点はあるはずだ
この(1)では、泉の女神、吸血鬼、人魚が登場しており、彼女らの悩みは、その種族の特性らしさも滲ませつつ、ごく普通の人間のお母さんだって感じる、ありふれた、だからこそ、考えてしまうものだ
画力がもうちょい向上してほしいかな、とは思うが、ストーリーに引き込む力は充分にあるので、問題ではない
本編が何より面白いが、オマケ4コマ漫画もエッジが効いていて、ますます、本間先生のセンスに唸ってしまう。ある意味、この4コマ漫画まで読んでこそ、そのエピソードは完成する
基本的に、3巻で続きを買うか買うまいか決めるが、この『元女神のブログ』は最終巻まで買って、「ビビッ」が続く限りは感想を書こうと思う
今後、どんな人外っ母が登場するのか、楽しみだが、個人的にはモンスターの王と言っても過言じゃない、ドラゴンは忘れないでほしい。強すぎるがゆえに、人間の血が混ざっている自分の子供と、どう遊んでいいのか分からない、怪我をさせてしまうのが怖い、嫌われるのが恐ろしくて、どうしても、一緒に遊べない事を心苦しく感じているお母さんドラゴンの葛藤と、その迷いに、周囲の人や同族と交流する事で、どんな答えを出せるのか、読んでみたい
この台詞を引用に選んだのは、さすが、人生の大先輩は言葉に重みのある説得力が宿るんだな、と感服したので。祈っていたり、考えていたり、悩んでいたりしてちゃ、何も変わらない。まず、動いてみなきゃ、風を自分で起こしてみなきゃ、何も変わらないし、変えられない。間抜けになりたくないのなら、自分で起こした風に乗るしかないのだ。乗った風で、どこへ行けるのか、それは解からない。それでも、やりたい事はやるべきだ。戦うべき時が今、と頭で分かっているのに、体が動かないのは情けない。今しかやれない事なら、尚更、明日へ後回しにはしちゃいけないんだろう