ドキュメント 金融庁vs.地銀 生き残る銀行はどこか
2017/5/17 読売新聞東京本社経済部
地銀は稼げなくなっている。特に収益の柱となる「資金利益」は8年連続で減少傾向が続く。これは「本業中の本業」が痛んでいることを示している。今後進む人口減で、この先の経営環境はより厳しさを増していくのを
...続きを読む避けられない。
日本経済全体で見れば、経営環境を決して悪いわけではない。東証1部に上場する企業の、営業利益は16年3月期に過去最高を更新した。こうした中で地銀の収益が減少を続けていることは、そのビジネスモデルが大きな問題に直面していることを表している。
問題意識は地銀にとどまらず、金融全体に及ぶ。金融機関は顧客の資産を増やすために、全力を尽くしているのか。日本経済のために、金融機関が果たすべき役割はもっと大きいのではないか。これらは、金融庁自身に対する問いかけでもあり、行政のあり方について改革を進めなければならない問題でもある。
本書の構成は以下の6章から成る。
①激震
②新・最強官庁
③金融動乱とともに歩んだ金融庁
④目利き力を磨け
⑤手数料を開示せよ
⑥金融の未来予想図
本書のタイトル 金融庁VS地銀
捉え方や今までは確かにVSの対立関係にあったのかもしれない。しかし、こうも時代が動き金融業界のみならず他の業界からの参入やその脅威にさらされる中においてはVSという対立関係から手を取り合うような融和でもあり協力の体制が大切になるのではないかと感じる。
監督する立場からすれば、もちろん馴れ合いのような関係は適さないが新しい関係性を模索していく必要がある。
容易に予想はできない近い将来。
時代の荒波に任せることだけではなく、じっくりと見極めて対応していくことが大切である。