今年は日中国交正常化50周年だ。
日中共に冷めた反応だった。
そんな中で読んだのが今回の本だ。
「日本人はなぜ中国のステレオタイプをつくりだすのか」と疑問を投げかけているのは、東大大学院に留学して、卒業後、テレビ朝日の報道局に勤務する中国人だ。
この本は2015年に発
...続きを読む行された古本だが、今読んでも興味深い。
日本のテレビニュースは「中学生が見てもわかる」ようなものを目ざしているのがほとんどだと指摘している。
どうしても中国を含む外国に対する報道でステレオタイプにならざるを得ない。
ステレオタイプは、日本でなくてもアメリカの日本に関する報道もステレオタイプなところがあるので、「ステレオタイプフリー」にはならない。
「革命」と「パンダ」に注目すると、日本人が中国に対して抱く敵対心、好奇心、萌えなどが見えてくる。
パンダに対する熱狂ぶりがわかるのは、1972年12月10日に行われた衆議院選挙だ。ちょうどこの年パンダの誘致成功が話題になった。
パンダを各政党が大いにイメージアップに利用した。自民党はパンダバッジを作り、5日間で15万個が売れたそうだ。
これからの日中関係はどうなっていくのか。「チャイナフリー」は、完全には無理でも距離を徐々に置いて行くのか、それともやっぱり中国だと前のめりになるのか。
3期目の「くまのプーさん」とその周辺の対日政策に振り回されるのかな。
日中友好という甘い言葉にだまされないように注意したいものだ。