ハンヌ・ライアニエミの作品一覧

「ハンヌ・ライアニエミ」の「複成王子」「量子怪盗」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 量子怪盗

    量子怪盗

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,166円 (税込)
    遠未来、小惑星群にある〈監獄〉には、ひとりの男の精神が幽閉されていた。男の名は、量子怪盗ジャン・ル・フランブール。かつて太陽系にその名を轟かせた彼も、今は永遠の囚われの身となっていた。そんな彼の監獄にひとりの美少女が現れる。高度な戦闘力を備えた少女ミエリは、脱獄させる見返りとして火星であるものを盗んで欲しい、と告げた。その頃、火星では千年紀長者ウンルー主催のパーティーの準備が進んでいた。怪盗から届いた予告状に対し、気鋭の青年探偵イジドールが呼び出された! 超ハイテク世界の火星で展開されるポストヒューマン時代の怪盗対名探偵の対決。
  • 複成王子

    複成王子

    小説・文芸

    3.0
    1巻2,090円 (税込)
    ときは遠未来。海王星軌道上の〈ジレンマの監獄〉から脱獄を遂げた名うての量子怪盗ジャン・ル・フランブール。かれを救出したのは、戦闘サイボーグ少女ミエリと喋る宇宙船〈ペルホネン〉だった。火星での冒険のすえ、過去の記憶と、謎の〈箱〉を入手したジャンは、次なる行き先を封鎖された地球へと定める。いっぽう地球では、ソフトウェア生命である精霊と暮らしたことで家族からなかば縁を切られていた有力者の娘タワッドゥドが、姉から奇妙な命令を受けていた……。アラビアン・ナイトの世界と化した異形の地球で展開する、ポストヒューマン時代の冒険譚!『量子怪盗』続編。

ユーザーレビュー

  • 量子怪盗

    Posted by ブクログ

     電子書籍が普及する昨今、かつてのハヤカワSFシリーズの復刻というべき体裁のビニールカヴァー付ソフト・カヴァー、小口塗り、やや黄色い紙の手に馴染む「紙の本」を出す早川書房の心意気をまず称えておきたい。3年後には文庫化する商売っ気も称えておくが。
     しかし中身は旬の作家たちのSFで、バチカルピだの、このライアニエミだのエキゾティックな名前も並ぶ。ライアニエミはフィンランドからイギリスに渡った人。

     ニュー・スペースオペラと評される本作は、まずは人間の精神のソフトウェア化が済んだ未来の太陽系が舞台となっており、一応、肉体に宿っている人間の他、どうやらオンライン・ゲーマーの末裔と思われる、オンライン知性体のゾク、集合的意識体と思われる精神共同体(ソボールノスチ)などの人類のヴァリエーションが何やらそれぞれの利害で動いている。

     海王星軌道上の監獄にソフトウェア状態で囚われている盗賊ジャン・ル・フランブールは日夜、仮想空間の中で、人工知性体と決闘のゲームを強要されていたが、そこに戦闘美少女ミエリが侵入し、フランブール(のひとつのヴァージョン)を救い出す。ミエリはソボールノスチの集合的ペレグリーニのために働いているらしく、何か訳ありだ。フランブールは否応なくミエリに働かされることになる。物語の主舞台は火星の都市ウブリエット。忘却を意味するこの都市はかつてフランブールが暮らしていたことがあり、昔の因縁がありそうだが、脱獄したフランブールのヴァージョンにはそのあたりの記憶が欠けている。

     映画『タイム』では余命が通貨として流通する社会が描かれていたが、ウブリエットでも時が金である。使い果たすと、精神が抜き取られ、静者といわれる機械の操作系として使役され、その労働で時間を貯めるとまた人間に戻ることができるという社会である。抜き取られた精神は、この物語ではゴーゴリと呼ばれるが、それはその精神ソフトフェアが「死せる魂」だからである。種々のテクノロジーはさしたる説明もなく、各国語で印象的な名称が付けられて、これでもかと投入されている。
     
     怪盗に対する名探偵は学生のイジドール・ボートルレ。そして千年紀長者ウンルー主催のパーティに怪盗からの予告状が届く。
     怪盗ルパンへのオマージュ、火星シリーズへのオマージュをちりばめつつ、怪盗対名探偵の対決は実はそれほど中心的ではない。謎はフランブール自身の知らない自分の来歴であり、そしてウブリエットという都市の謎なのである。また、キャラの立った登場文物たちの絡み合い、人間兵器ミエリのアクションも大きな見せ所となっている。
     とりあえずウブリエットの謎は解かれるのだが、ミエリの訳ありとフランブールの因縁はほのめかされただけで、次の舞台は地球と告げられる。これは三部作の1作目で、第2作『複成王子』はまだ読んでない。

    0
    2016年02月03日
  • 量子怪盗

    Posted by ブクログ

    すんっごく好みな作品。色々と合っていたのか、最初から最後まで面白いと思いながら読めた。途中で続編とかあればいいなーとか思ってたら、三部作の一作目とのことで、次巻も読むの決定。

    好きなとこ、面白いとこはたくさんあったけど、やっぱりグッとくるのは、ここまで科学が進み、人類のあり様も変わっているのに、「ミステリー」があり、ロマンがあること。

    未来世界を形作る魅力的なSFガジェットがいくつも登場するが、この世界の人間は、何度も生死を繰り返し、その精神もアップロードされたり、コピーされたり、作られた強化身体に入ったりと、まさしくポストヒューマンSF。情報を引き出すために、敵の精神のコピーに処理をして尋問し、応答が駄目になると前バージョンを呼び起こして再処理するところとか、もはや人間の精神に特別な何かなど宿っていない(尋問されるのは、そもそも弾丸に入っていた敵の精神のコピーなのだけど)。
    「本作では無限の生の中でも、いや中だからこそ、精神は傷つき、記憶は失われ、悲劇は常にあるのだ」(解説)

    こんな世界でも探偵はいて、怪盗もいる。それがとてもステキ。
    ルパン読んでる人は、色々とニヤニヤできるかも(怪盗ジャン・ル・フランブールの偽名とか後半の展開とか)

    次作が楽しみ。

    0
    2013年08月08日
  • 量子怪盗

    Posted by ブクログ

    ラノベ風味のハードSF。遥かな遠未来、精神生命体が輪廻転生を繰り返し、何百年も生き続ける世界、この生と死が不透明な世界観と造語が素晴らしい。静者、精神集合体、義人、ゴーゴリ、量子念話、これに一々ルビがふられる。「有知能物質」は”スマートマター”、なんか意味不明だけどカッコいい。大筋は結構王道的な怪盗、美女、名探偵が織りなす大活劇でこれがまた面白い。本筋が面白いので脇の設定も楽しめる。そして最後の幕間〈狩人〉の意味は一体?解説によると本作は3部作の1作目だとか。続きが楽しみ!頑張れ!新☆ハヤカワ・SF・シリーズ!

    0
    2012年11月28日
  • 量子怪盗

    Posted by ブクログ

    面倒くさい。
    若い頃に読んだら良かったのかもしれんが、まず名前が覚えられんし、あちこち視点が変わるのも好きではない。
    終盤盛り上がったが、そこに至る迄がタルイ。続きはもう良いわあ。

    0
    2012年12月15日
  • 量子怪盗

    Posted by ブクログ

    思いのほか、読むのに時間が掛かってしまった。臨場感がなかなかつたわってこなかった。話やキャラはおもしろいのですが。色々な話を思い出しました。ツンデレ美少女戦士宇宙船は良いですね!

    0
    2012年10月28日

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