作品一覧

  • ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

    ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

    小説・文芸

    3.4
    1巻748円 (税込)
    「イスラム国」による後藤健二氏、湯川遥菜氏の人質・殺害事件以降、「そんな危険な所へ行く必要があるのか」という世論に乗じて、政権は露骨な報道統制に踏み出し、メディアは萎縮してしまった。危機感に駆られたジャーナリストたちが、フリーランス、新聞社、通信社、テレビ局など立場や媒体を超えて本書に集結。海外取材の最前線に立ってきた体験を踏まえ、これまでの「事故」をシビアに自己検証し危険回避の具体的方策を提示するとともに、「それでも、誰かが“そこ”へ行かなければならない」と訴える。【目次】第一章 後藤健二氏の人質・殺害事件がもたらした影響 石丸次郎/第二章 ジャーナリストは「戦場」でどう行動したのか(紛争地を抱える中東の事実を見る「目」の役割 川上泰徳/“イスラム国”取材、その一部始終 横田 徹/戦場の人々を見つめるまなざし 玉本英子/通信社の記者は、最後まで残って取材を続ける 及川 仁/テレビの「危険地取材」はどう変わったか 内藤正彦/危険地取材をテレビに売り込む 高世 仁)/第三章 戦争報道を続けるために――過去の事例から学ぶべきこと 綿井健陽/第四章 米国メディアの危険地報道――日本との相違 高橋邦典/第五章 危険地報道とジャーナリスト 土井敏邦
  • ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    ビジネス・実用

    4.4
    1巻693円 (税込)
    東京二三区の六割の面積に二二〇万人が暮らすパレスチナ・ガザ地区.イスラエル軍の攻撃により,民間人を中心とする死者は三万人を超え,人びとは家を失い,飢餓状態に追い込まれている.長年パレスチナ問題の取材を続けてきた著者が,旧知の現地ジャーナリストの「報告」を通し,死と隣り合わせの日々を生きる人びとの声を伝える.

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ユーザーレビュー

  • ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    Posted by ブクログ

    これでパレスチナ関連の岩波ブックレット8冊すべてを読んだ。そのうち4冊の著者、土井敏邦が、日本で国軍への抗議や人道支援に奔走するミャンマー人らの姿を追ったドキュメンタリー映画「在日ミャンマー人―わたしたちの自由―」の監督であることも知った。
    なかなかのジャーナリストである。

    2023.10.7のハマースの攻撃でイスラエル側の死者は約1000人(兵士と警官は約300人で残りは民間人)といわれる。2014年、51日間続いたガザ攻撃の時のイスラエル側の犠牲者73人と比べた時、この後の報復は異次元のものとなるだろうと思った。
    この本はガザに住む旧知のジャーナリストMから伝えられた2024.4月までの報告をまとめたものである、と彼は断っている。
    ほぼ毎年パレスチナに通い、書き、映像にして発表してきた彼は、現在のガザ問題の根源はハマースではなく「イスラエルの占領」だと明言し、以下の報告を進める。(10.24からの状況)

    1.生活必需品の欠乏
    電気も燃料もないため水道が使えない。果樹用の井戸からもらっている。
    小麦粉がなく主食のパンが作れない。
    家にあった米、缶詰など食べているが一日一食。店で買えるものもあるがとても高い。飢餓状態が出ている。
    医薬品もなく、病院も閉鎖している。
    まもなく冬がやってくるのに。
    2.破壊と情勢
    10.31時点で建物の三分の一は破壊されている。まだ1ヶ月もたたないのに恐ろしい数の人が殺された、何10万まの人がホームレスに。ガザの住民はすでに殺されたか殺されていく人たちと飢餓で死んでいく人たちの2グループになっている。
    以下、戦車で家を砲撃されたりして多くの人が家族や友人を殺される様が書かれているが、前に読んだ「オマルの日記」の方が詳しいと思う。
    イスラエルはガザ北部の住民を南部に追い立て、その南部にも攻撃を仕掛けている。テントや壊れた建物に避難した人々に新たな場所への移動を強要するなどやりたい放題。苦難を与えることが狙いになっている。
    3.ハマースとガザの民衆
    本の後半は、ハマースと民衆の間のズレが取り上げられている。
    土井さんは、問題の根源がイスラエルによる占領であると分かっていても、10.7の越境攻撃は間違いだと思っているようだ。ジェノサイドを引き起こすほどのイスラエルの攻撃にさらされたからだ。しかしそれはどうなんだろう。この本がM氏の情報に頼っていることが影響してないだろうか。
    苦しむパレスチナ住民の中にハマースへの怒りが育つのは理解できるが、では、どうすればいいというのだろうか。ハマースがいようがいまいがパレスチナ人を殺し尽くそうというのがイスラエルシオニストの目的ではないか。
    難しい問題だが私はハマースに心惹かれる。

    0
    2026年02月03日
  • ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    Posted by ブクログ

    今、パレスチナで起こっている事を、数字や、他国のメディアでの情報ではなく、現地にいる人の声を聞きたいと思っていた。

    だから、「死と隣り合わせの日々を生きる人びとの声を伝える」という表紙の文言に、迷う事なく手に取った。

    発言について検証できていないとあったけれど、Mさんは、根拠のない情報ではなく、ジャーナリスト、研究者として、多くの情報源を元にした情報を我々に伝えてくれた。中に出てくるインタビューされている人たちも、代表者ではなく、そこで生きていかざるを得ない人、一人一人の想いであり事実である。

    イスラエル、ハマス、欧米諸国に思うことは多々ある。
    明日を楽しみに待つことはなくとも、明日に恐怖や不安を感じない日々をパレスチナに。

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    2025年01月04日
  • ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    土井敏邦監督の、映画ガザからの報告を映画館で見て、このブックレット購入。映画の最後は、ガザに入ることができない土井敏邦監督が、Mさんというジャーナリスト、研究者とのメッセンジャーやり取りで得た情報、映像で締めくくられている。映画を見たのは2024年11月。このブックレットが出たのは2024年7月。
    Mさんとのやり取りで食料がない、薬がない、水がないというのがすでに1年以上前の2023年10月の話で、10月7日のハマスの行動に端を発したイスラエル軍のガザ攻撃はすでに11月27日までに15,000人のガザ市民を殺しており、この時点でMさんは、この戦闘ですでに殺されたかこれから殺される人たち、と、飢餓で死んでいく人たち、の二つのグループにガザ住民は分類できると述べている。
    そして同じ頃、自殺者も増えるだろうと。
    ここからすでに一年たち、戦況、といっても圧倒的一方的な軍事力をもつイスラエルがハマスと言わずガザ住民を殺戮し街を破壊しつくしている。
    1年以上経過してまだガザが存在していることが不思議なくらいの過激な攻撃、それを支援して恥じない英米独、、日本も加担。Mさんの家も砲撃され破壊し弟たちが亡くなる。全てのガザの家で、住民におきていること。淡々と状況を語るMさんの証言。これを今流行りの、意地悪いまでの[検証]などする必要ないくらい、詳しく淡々と語る現実、今一刻を生き延びたい、子どもたちを死なせたくないという魂の叫びがきこえる。
    夜、本を読む明かりも電気もなく、インターネットもなく、夜できることは、思い出の廃墟で泣きノスタルジーに沈むことだけだ、とMさんのコラム。
    残酷なイスラエル軍の攻撃、
    残酷な気候、暑くも寒くも人を疲弊させ雨風は即席資材不足のテントを直撃、
    飢餓の猛威、飲み水すらない。
    1948年のナクバは小さなナクバと思える、今が本当のナクバだと言うのだ。
    このブックレット全てを書き写して覚えて唱えたいくらい、引き裂かれる思いしかない。自分の言葉は出ない。
    後半のハマスについてのMさんの考察、意見、土井さんとのやりとりは貴重だと思う、そして、なにも言えないしわからない、私たちが口出ししできることではない。それでも私がいつも思うのはパレスチナの人々にはいかなるときも、レジスタンス、抵抗、闘争、帰還する権利があるということ。
    最後の20ページ余は読むのが息苦しい。崩壊したガザの価値観、社会、団結。モラルの喪失。これも辛すぎる戦争によりガザの人々が分断されているということ。
    そして、イスラエルという大きな敵の存在が、ハマスにいかに不満が集まり嫌われても、住民をハマスの下に団結集結させる、というパラドクス、、、
    土井監督や本書にでてくるガザの人々のハマスに対する考え、怒りは理解できる、でも、私たちは外部のものとして、イスラエルの占領植民地支配アパルトヘイトが根源的な原因だということに依拠してここからできる戦いと支援をすべきではないだろうか。状況悪化という変化しかない、1年と1ヶ月が経過したということへの虚無と悔しさと怒り。一日1時間1分でもこの不公平な戦争を止め1人でも多くの命を繋ぎ留めて、と祈るしかない。貴重な記録、証言、ブックレット。読むことしかできない自分が虚しい。

    0
    2024年11月04日
  • ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    Posted by ブクログ

    浮かれてる場合か!( ゚д゚ )クワッ!!

    岩波ブックレット1096です

    はい、今なおイスラエル軍からの攻撃にさらされるガザ地区に住む現地ジャーナリストの「報告」をまとめたものです

    まさに、現地で何が起きているのかが詳細に「報告」されております

    8/15のハマス側の発表によるとパレスチナ人の死者は4万人を超えたととのことです

    とんでもない数字です

    しかも今なお住むところも食べるものもない生活を何十万という人々が強いられている現状があります

    また、この苦しみの中でハマスは民衆の中で急速に支持を失っていることも「報告」しています


    どうすればいいんだろうね?

    とりあえず今自分がアホみたいに本が読めてることに感謝する気持ちが生まれてたりするんだけど、誰に何を感謝すればいいのかも分からん
    神に?なんか違うな〜

    そして、このとんでもない地獄を遠い海のはてから眺めて「自分はこんなことにならなくて良かったな〜」って思うことに罪悪感を感じてしまう
    でもそれもなんか違うな〜とも思う

    「あー良かった」と思っていいと思う
    だけどその「良かった」を何とかしてガザ地区の人に分けてあげられないかな〜なんてことを思った一冊でした



    0
    2024年09月14日
  • ガザからの報告 現地で何が起きているのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    パレスチナは第3次中東戦争から57年、イスラエルに占領されている。また、ガザ地区は四方の壁に囲まれ、外やモノの往来を厳しく制限されており、次第に「天井のない監獄」と呼ばれるようになった。ハマスはイスラエルの植民地主義支配・占領と戦うために生まれた組織だったが、2023年にイスラエルの音楽祭で約360人を無差別に射殺というテロを起こした。イスラエルはハマスに報復し、ガザのインフラは崩壊、全人口の65〜70%がホームレスになり、住民たちは飢餓で苦しんでいる。ハマスのテロは法的・倫理的問題があり、占領に対する抵抗暴力ではなかった。故に、欧米諸国はテロが起きてすぐ被害者イスラエルを支持した。責任はハマスの最高指導者ハーニカにあるのは確かだ。イスラエル・ネタニヤフ首相が今後どうハマスに対応していくのかは予測できない。ハマスをパレスチナ分断のため利用したこともあるからだ。たとえ戦争が終結しても、ガザ地区の生活基盤の再建には2,30年はかかるとされる。占領の事実を黙殺してきた諸外国はこの現実を受け止めどう行動すべきか考えなければならない。

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    2024年08月25日

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