金曜夜の官邸前抗議行動(主催者は決して「デモ」と表現しないので敢えてそう書く)についてのドキュメントと呼ぶべき一冊か。
起きていた事実を淡々と記述しているので、何が起きていたのかを知るには非常に分かり易い。
昨年の夏は一種のムーブメントとなっていたが、最近は1000人弱まで人数が落ち着いてきている
...続きを読むようだ。
これを一時的なブームの終焉と評することは容易いが、実際問題大飯原発の再稼働後、どの原発も再稼働していないので、大衆を引き付ける強いメッセージ性のある論点が今は無い、というのが実態だろう。
もちろん東電の断罪であるとか、福島県民への補償・移住支援など、やるべきことはまだまだあるが、それらの事まで気が回り、なおかつそれを抗議行動として主張する様な大衆というのは結局あまりいないのだろう。
訴えるべき論点をクリアにし、関係の無い事は主張させない、組織の看板のアピールもさせない、など組織としてはっきりとした運営をされているのが印象的だ。