日本の先人たちは、「投資家」ではなく「相場師」と呼ぶのが相応しいと思いました。,局地的な株、為替での買い手、売り手の勝負が、「バトル」ものに近い味わいを見せます。しかし、そこには、企業成長を願っての長期的な投資という理念がやや希薄な感じもします(ソロス、バフェットと比較した場合の違和感ですかね)。,
...続きを読むまた、特徴的な点は、まず実業家としてある程度成功(その後激しく浮き沈みがあるのですが)した後で、相場の世界へ入るケースが多いところです。当時の情勢では、投資業単独のビジネスモデルは成り立たないのもムリはないのかもしれませんが。,,それでも、巻頭の「是川銀蔵」は、印象的でした。,「金に苦しんだ父への仇討ち」と語ってはいますが、それほどの悲愴感はありません。誠実な商売を営んでいた父を彼は誰よりも愛していたようにみえます。ただ、父親とは違ったアプローチで「金」や「社会」へ対して、関わっていっただけなのかもしれません。,しかし、80歳を過ぎてから絶頂期を迎えているところが凄さを感じるところです…。