最近のアトピー性皮膚炎に関する医学的知見を、非常にわかりやすく書きほぐしてある本です。厚労省及び日皮会ガイドラインに沿った形ではありますが、恐らく相当気を使って書かれたものでしょう。できる限り中立の立場から書こうとしている様子が伺えます。とにかく、医学的知見を優しく解きほぐすことに徹した一冊、と思
...続きを読むいました。また、90年代のステロイド問題について、皮膚科医ら医学界の責任を明確に認めている点についても、好感を覚えました。
ただ、非(反)ステロイドを唱える西洋医の存在をあえて無視しているような点が気になります。非(反)ステロイドを全て代替/民間医療に押しつけ、自分たちの世界の中にある対立を隠そうとしている。そういう意図を感じます。それを認めない限り、アトピー患者の医療・医者不信は解けないのではないでしょうか。