作品一覧

  • 名前のない星の物語
    4.0
    1巻627円 (税込)
    その世界では、ほとんどの人が≪名前≫を持たなかった。≪名前≫を持つためには多額のお金が必要で、大半は名無しのまま死んでいく。 ≪名付け親≫という職業につく少年・ニコルは、人々に≪名前≫を授けるために長い旅をしている。様々な国を訪れ、たくさんの人に出会い、ニコルは考える。彼らの人生にはどんな物語があり、そしてどんな≪名前≫が相応しいのか、と。 長い長い旅の中、ニコルは数々の≪名前≫にまつわる切なくも優しい物語に出会っていき――。

ユーザーレビュー

  • 名前のない星の物語

    Posted by ブクログ

    自らのアイデンティティである名前を手に入れるのに、多額のお金を払うなんて自分の常識からすればありえないし、想像もできない。
    それにしてもニコルの知識の多さに脱帽。
    あんなに相手のことを考えてつけられた名前はすごいと思う。
    自分の名前を大切にしたいと思わせた作品だった。
    名前というアイデンティティのない人々は普段どうしているのだろうか?
    そして童話のような語り口が好き。
    少しキノの旅っぽい?
    続きがあったらもっと読んでみたかった。
    名前をなくしたら自分であることを証明できないような気がして怖い。
    名前を奪われた青年の話が読んでて気になった。
    アイオの不器用な愛情表現が読んでいて、もどかしくも微笑

    0
    2017年03月19日
  • 名前のない星の物語

    Posted by ブクログ

    名前を持つ人が少数派の世界で、依頼を受けて名前をつける仕事をする少年の物語。
    名付けという仕事に真摯に取り組み、時に悩むニコルの姿が好き。相棒のセッタとのやりとりも聞いてて楽しいし、なんだかんだ仲いいなと思わせてくれた。
    物語は三人称というか、空に浮かぶ星視点で紡がれており、どこかであった物語の一つという雰囲気。
    なんというか綺麗な雰囲気だなーと思いました

    0
    2016年04月11日
  • 名前のない星の物語

    Posted by ブクログ

    おーもしろかったー!
    「名前」を持たない人たちの地上の世界を、空の上の「星たち」の目線で語られる物語。
    珍しいタイプだなと思った。
    物語を説明する文体で書かれるお話は多いけれど、この「星たち」は第三者ではない。

    難しい言葉は、一度ルビが振られたらそのあとは振られてなかったけれど、あとがきに書いてあったように『空想』だった、いい意味で。
    『空を想う』『空が想う』この話の続編も読んでみたい。

    0
    2014年09月16日
  • 名前のない星の物語

    Posted by ブクログ

    名前を持つために多額の金銭が必要であり、名前を持つこと自体が社会的ステータスを表わすことになる世界。そこで名前をつけることを生業とする「名付け親」のニコルは人々に名前を授けるために旅をしている。彼を見守るのは天涯に光る星々。これはその星が語る物語。

    なかなか面白い設定の物語です。公的な名前に金銭的価値と社会的地位がある世界で、名前を付けるということはどういうことなのかが語られます。
    名前を付けられることを拒む人、付けられた名前をコロコロと変える人、名前を剥奪される人。それぞれの人に物語があり、ニコルはその物語を知り名前について考えを深めていくのです。
    名前を持つことがステータスとなるならば、

    0
    2019年05月30日
  • 名前のない星の物語

    Posted by ブクログ

    人や動物が固有の名前を持たない世界で、名付けの権利を持つ役人?名付け親ニコルの旅の話。暖かい話ばかりで癒された。パートナーセッタもうるさかわいい。表紙も話にあっていて素敵。他の名付け親も見てみたかった。
    設定は無理があるんじゃと思った。日本でも昔氏がない時代もあったわけだけど、呼び名がなければ社会生活が成り立たないし。非公式の名前とかも出てきたけど、それって名前じゃんとも思ったり。

    0
    2017年09月13日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!