ロナルド・A・ノックスの作品一覧

「ロナルド・A・ノックス」の「三つの栓」「陸橋殺人事件」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 陸橋殺人事件

    陸橋殺人事件

    小説・文芸

    -
    1巻770円 (税込)
    イングランドの田舎の鉄道陸橋下で、判別ができないほど顔のつぶれた男の死体が発見される。発見者は陸橋近くのゴルフ場でプレイ中の4人組だった。自殺か他殺か、それとも単なる事故なのか? 警察の調べのすすむなか、推理小説ファンの4人はそれぞれ独自の見解を披露していく。
  • 三つの栓

    三つの栓

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,112円 (税込)
    ガス中毒による老人の死。事故に見せかけた自殺か、自殺に見せかけた他殺か、それとも……。“三つの栓”の謎を巡る推理合戦の末に明かされる意外な真相とは? 「探偵小説十戒」を提唱したロナルド・A・ノックスによる正統派ミステリの傑作が新訳で登場!

ユーザーレビュー

  • 三つの栓

    Posted by ブクログ

     この著者の作品は、ノックス自身がローマンカトリックの大司教という肩書を持っていますが宗教色が強い作品ではないように思います。
     一九二一年には、シャーロックホームズに関する研究論文を書いてコナン・ドイルを驚かせたという逸話がありますが、探偵作家としての主な活動期間は十数年間だという。
     さて小説は、資産家モットラムがインディスクライバブル社という保険会社との交渉で始まります。
     モットラムは、ロンドンの主治医から余命二年と宣告され生命保険(安楽死保険)で支払い済みの保険料の半額を払い戻して欲しいという申し出である。保険契約は、六五歳満期・死亡保険金50万ポンド(自殺の場合は支払われない)、六五歳以降は保険の年金だけで裕福な暮らしが出来るというものだが現金が欲しいため解約したいとのことである。
     社は契約書通りその申し出を断った。
     社には、調査員という名の私立探偵(主人公ブリードン)を雇っている。
     それから数日後、モットラムが保養地のチルソープの宿で死亡したという知らせが入り、現場に向かうことになる。ロンドン警視庁の警部リーランドも駆けつけた。
     彼の死亡原因はガス中毒だったと、医師が確認し、部屋は内側から鍵が掛かっておりモットラムの秘書と医師がドアを破って侵入したところ、ベッドに睡眠薬を飲んで横たわっていたという。その時、確認したところガス栓は閉まっていた。誰が閉めたのでしょうか?
     宿の客室にはガス管が通り、壁掛けランプとスタンドランプはガスに火を灯すようになっていた。暖房は暖炉があるのです、電気は通っていない。
     ブリードンは、社の代理人として自殺を主張しリーランドは、殺人(他殺)を主張しどちらにも根拠がある。
     僕は宛ら、「安楽椅子探偵」の如く淡々と推理しながら小説を楽しんでいた。
     現場に残る両者の根拠は対立するが、時間の経過とともに捜査が進展し他殺説が濃厚となる。ブリードン危うし!
     モットラムは特にカトリックを否定している訳ではないが、かつて司教に「人は善なる目的のためなら悪を為しても道徳的に正当である」と告げていた。
     物語に派手さはありませんが、論理の対立は面白い。
     全体から見れば、おおらかなユーモアに包まれた明るい物語です。

    0
    2019年10月30日
  • 三つの栓

    Posted by ブクログ

    休暇で滞在していた宿の一室で、とある成金の老人がガス中毒死した。現場の状況は、自殺にも他殺にも取れる様子だった。保険会社の専属探偵であるブリードンは、保険金の支払いが絡むこの事件の調査へと趣くことになる。

    たいへん英国風のくすぐりに溢れたミステリでした。(読みながら流石ノックス。宗教事情も絡ませつつ、物語を描写するときの視線の置き所が英国的。ミステリお約束の「ワトソン役をお望み?」と奥さんに言わせる辺りとか、もー判ってらっしゃる、と感心することしきり)
    宿の照明が未だガス灯によるもので、一つの元栓からスタンドランプと壁掛け式ランプの2箇所へとガスが枝分かれに配給されていて、それぞれにもガス栓が付いてる……ってところから、本書のタイトルは「三つの栓」なのですね。
    現代の、このキモになる『ガス灯』とは縁遠い生活となっている私たちからは仕組みのイメージが湧きづらい所がありますが、ちゃんとこのややこしい、栓が開いてる/閉まってるのところも図解で解説されてて良かった。

    探偵役が二人いる(刑事と保険会社の探偵)ところも、交互に推理を披露するという推理合戦の様相を呈してワクワクするし、関係者皆になにやら怪しい行動や動機がチラチラ見え隠れする上に、当の本人が自殺している可能性まであるので、一体誰が殺人犯なんだー?と最後まで真相を読ませないプロット、堪能いたしました。

    0
    2018年11月07日

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