田中励儀の作品一覧

「田中励儀」の「鏡花紀行文集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 鏡花紀行文集
    3.5
    1巻990円 (税込)
    「……ああ、美しさに気味が悪い」(「十和田湖」)。湯の町修善寺・飯坂温泉、猪苗代に京大阪、暮らした逗子になじみの深川。食べもの乗りもの、唄に鳥。旅は道づれ弥次喜多道中、明治大正昭和をかけて、鏡花と旅する十六篇。小説では見えない鏡花の姿に出会える、新編集の紀行文集。現代の読者のために詳細な注を付す。

    試し読み

    フォロー

ユーザーレビュー

  • 鏡花紀行文集

    Posted by ブクログ

    風景や生き物の描写が美しい。旅に出たくなる。鏡花さんはユーモアのある方だと思う。ご自分の潔癖さをネタにしたりしている。谷崎潤一郎さんのお宅を訪ねたエピソードなどもあるし、芥川龍之介さんにも触れていたりする。巻末の注が素晴らしくて、かなり助けられた。

    0
    2021年07月20日
  • 鏡花紀行文集

    Posted by ブクログ

    鏡花の紀行文とは珍しいが、そういえば後期の小説は旅情を背景としたものも多い。しかし紀行文集だから、この本は幻想的な小説群ほど面白くはない。「私小説」ふうな作品もつまらなかったが、これもそれに類している。
    とはいえ、お化けや波瀾万丈の起伏が無かったりするぶん、この作家がいかに<文章>という魔法に心血をそそいでいたかが明確になる。
    鏡花初期の小説はそうでもないが、尾崎紅葉の弟子となり徹底的に文章を鍛えられ、さらに自身の江戸趣味を爆発させた結果、現代文とはいいがたい独特な読みにくさの文体が獲得された。おかげで、現在の読者にはひどくとっつきにくい作家となってしまった。
    これらの紀行文でもしきりに東海道

    1
    2014年01月02日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!