入江規夫の作品一覧
「入江規夫」の「ユダヤ人の歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「入江規夫」の「ユダヤ人の歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
人とは何か、世界とは何か、という二つの問いへの探求が、つまり自分の中への疑問と、外への疑問が、あらゆるモチベーションであり、芸術や運動や科学であるし、どちらの問いに依存するか、というのが、理系か文系か、というような糞脳野郎の分類よりも、正しい選り分けに思うのだけど、僕はそのどちらにも興味が尽きず、で、じゃあ、人への問いへの探求の、究極は、詩と歴史とのあたりにありそうだというのが、最近勝手に思ってることで。
民族の共有する物語を宗教とするなら、イスラエル建国に、大政奉還を重ねて考えてみたりしたくなるのだけど。
まぁ、とにかく、今の世界情勢のひとつがわかりやすくなる本でした。
Posted by ブクログ
ブルックリンにあるハシディックのユダヤ教徒のツアーに参加し、改めてユダヤ人の歴史を知る必要があると思った。
ツアーの中で何度もトーラ(モーセ五書)が話題になったのだが、自分の勉強不足で知識が追い付かない。
モーセの十戒や旧約聖書のことはおぼろげに理解しているのだが、体系立てて理解ができていない。
本著はユダヤ人の起原から現代まで約三千年以上に亘る通史を入門書的に著したものなのでとても分かりやすい。
ユダヤ人は世界各地に拡散しているのだが、例えば、何故、ロシア東欧にあれだけの移住が起こったか、歴史を追うとその背景がよく理解できる。
ユダヤ人の歴史は迫害の連続で、途中、読むのも辛くなる程の内容なのだが、それを背負ったユダヤ人のアイデンティティは我々には計り知れない強さがあるのだろう。
民族のもつアイデンティとそれ故のコンフリクト、これは単にユダヤ人だけの問題でなく、現在も世界中で起こっていることである。ユダヤ人の歴史を学ぶことは、それらの問題に向う意識の基礎を学ぶことなのかもしれない。
以下引用~
・(「トーラー」に関して)ある部分民族的アイデンティそのものを宗教にしてしまったのである。この創作こそ、今日に至るまで、ユダヤ人のアイデンティティとユダヤ人の宗教の大きな特徴となっている。
・封建制度のもとユダヤ人が土地を所有することはめったになく、仮にあったとしてもやがては奪われる運命にあった。この特異な地位は、ヨーロッパの民衆とユダヤ人の社会的、経済的な立場の違いの根幹をなすものであった。そして、それに宗教的異質性が加わり、一般民衆が安定した生活を送れた良い時代においては嫌悪、悪い時代においては憎しみの対象となった。
・十字軍の活動とともに始まったユダヤ人迫害の波は中央ヨーロッパのユダヤ人を東のポーランドやリトアニアのほうへ追い立てた。東の国々の支配者たちがユダヤ人を喜んで迎え入れた事実も見逃せない。オスマン帝国のスルタンがセファルディムの持つ高度な知識と技能、国際的なビジネスネットワークに目を付け、自国の領土に移住することを奨めたのと同じような理由で、ポーランドの王や貴族はアシュケナジムを彼らの領土に招いた。
・ドイツにいたときからユダヤ人の話すドイツ語にはヘブライ語の要素が交じっていたが、東ヨーロッパに来てからはそれにスラブ語の要素が加わり、元のドイツ語とはかなり異なるものになってきた。これがイディシュと呼ばれる言葉である。
Posted by ブクログ
紀元前1000年から現在までの約3000年のユダヤ人の歴史。ユダヤという一つの民族が非常に長い歴史を持つ。そしてそれは繁栄の歴史ではなく苦難に満ちている。しかしその歴史はとても魅惑的だ。
近代において、ユダヤ人の最も大きな業績はイスラエル国家の建国だが、ヘブライ語の復活を著者は強調する。いまだかつて歴史上、いったん話し言葉として使われなくなった言語が長い時代を経てまた使われるようになった言語はヘブライ語以外にない。ヘブライ語の復活は文化的な偉業。
ヘブライ語は話し言葉として使われなくなったが、ヘブライ語で旧約聖書とラビの教えを日常的に生涯にわたって学ぶことをユダヤ教の務めとした。このため、異なった言葉の話される地域に分散して住んでいたユダヤ人にとってお互いがわかり合える言葉は伝統的なヘブライ語だ。つまりヘブライ語がユダヤ人を繋いている。同じ言語を使う民族は民族的アイデンティティが堅い。
著者はむすびとして、現在ユダヤ人の置かれている状況は有史以来かつてないほど恵まれている。パレスチナ住民との関係や周辺のアラブ国家との敵対関係があるものの、れっきとしたユダヤ人国家が存在するからだ。経済的繁栄を遂げ、知的生産活動の分野、特に科学、テクノロジー、文学などの分野でめざましい成果を挙げた。と記載している。
1948年イスラエル建国と同時に発生したアラブ諸国の攻撃(第一次中東戦争)から現在(2025年)に至るまで戦火が絶えない。日本人としては対岸の火事かもしれないが、この地球上で起こっていることを正確に把握・理解し、より広い視野を持つ必要がある。そのために歴史に関心を持ち、学ぶ姿勢を継続する必要があると思う。