作品一覧

ユーザーレビュー

  • オビンの伝言 : タイヤルの森をゆるがせた台湾・霧社事件

    Posted by ブクログ

     日本統治下の台湾で1930年に発生した先住民族による武装蜂起「霧社事件」について、1996年に他界したタイヤル族ホーゴー社出身の女性オビン・タダオの生涯に沿って記述した本。オビンは事件当時、事件に巻き込まれて自害した先住民族出身の警官、花村二郎の妻であったから、生き残りの中では、事件の中心のもっとも近くにいた人々のひとりといえるだろう。
     霧社事件を、民族の誇りのために武器をとって英雄的に闘った男たちの物語として描くのであれば、武装蜂起とそれに続く日本軍の鎮圧、そして「玉砕」がクライマックスとなるだろう。先日公開された映画『セデック・バレ』は、まさにそのような語りだった。
     しかし、生き延び

    0
    2013年09月23日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!