本書は、主に、行動ファイナンスの入門的な内容がわかりよく解説してある部分と、副題の「なぜ、最適な戦略が間違うのか?」をテーマにしたより専門的・実践的な内容を解説している部分とに分かれていたと思います。
効率的市場仮説は、行動ファイナンス(「投資家心理」と「裁定取引の限界」)によって論破された、と
...続きを読むありましたが、「投資家心理」が如何にバイアスを生じさせるものなのか本書を読んでよくわかったような気がします。
また、もう一方の論拠となる「裁定取引の限界」については、「ノイズトレーダー」の存在が、その原因として指摘されていました。機関投資家が仕切っていると言われる株式市場ですが、なぜ効率的ではないのかと不思議に感じましたが、なるほど、裁定取引には限界があるのだなぁと納得出来た気がします。
ところで、文中に、「インデックスファンド投資家はノイズトレーダー?」という指摘がありましたが、(字面を追っているだけかもしれませんが)、もし、そうなのだとすると、なんというか、とても皮肉な感じがしました。