今もっともアツい超本格野球マンガ『バトルスタディーズ』を大特集!PL学園野球部出身で、甲子園経験者である作者なきぼくろが描くDL学園野球部の「DL野球部語録」をBookLive!が解説します!
DL学園野球部とは? |
『バトルスタディーズ』の舞台となる、高校の硬式野球部。甲子園通算96勝、優勝7回、計80名のプロ野球選手を輩出した名門野球部。
「3年神様、2年平民、1年奴隷」という表現をされるほどに上下関係には厳しい。1年生は上級生に対して「はい」と「いいえ」しか言ってはいけない。1年生は笑うのも禁止。
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DL野球部語録とは? |
DL野球部には独特な言い回し、言葉遣いが見られる。初見の読者には「何を言っているんだ?」という印象すら抱かせるその言葉の数々から、DL野球部のモデルとなったPL野球部の空気感が伝わってくる。
また、部員から発せられる独特の「DL語録」から、「DL野球部の強さの秘訣」を感じることも多い。 |
作者:なきぼくろ |
PL学園出身。2003年夏に9番ライトで甲子園の土を踏んだ。PL学園野球部では寮長をやっていた。
キャッチャー出身だが高校時代に外野手へ転向。
高校時代、50m走6秒1、遠投100m。 |
第1~10巻までのDL野球部語録
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「強育」は愛、栄光への通過儀礼。生きる術は全て「PL野球部」で学んだ。18人で天下を獲ろう。俺...
「ビシバシやんけ 長野二十等兵!」
「ビシバシ」とは「完璧」のような意味合いで使用される。このシーンでは1年生の指導員である2年生の長野が、3年生に対して威勢良く挨拶をしたために「ビシバシやんけ」と褒められている。
「人名+○等兵」という表現もDL野球部では多用されており、上級生が下級生を呼ぶ時に使用されるケースが多い。
また、このシーンにおいては3年生だけ私服を着ていることも重要。3年生は唯一寮内で私服を着られる。
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対外試合、紅白戦、寮生活。狩野笑太郎(かのう・しょうたろう)ら1年生は一つ屋根の下、寝食を...
「いぃ~いぃ~家康!」
1年生の指導員である長野は、語尾に「家康!」とつけて喋ることが多い。
「いぃ~いぃ~家康!」は、「よろしくお願いします」の「お願いします」を独自のリズムで派生させた言葉。もちろん上級生に向けて使うことはご法度。自分と同等以下の存在に対してのみ使用される。本人はカッコいいと思ってやっている。
このシーンでは、指導員の2人がまるで阿形像と吽形像のような表情をしている点も外せない。
なお、「いぃ~いぃ~家康!」は『バトルスタディーズ』内では長野しか使用していない。
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DL学園1、2年生同士の紅白戦。1番キャッチャーでスタメン出場の笑太郎(しょうたろう)は、いろ...
「歩調ー!」
DL学園では、1年生は登校時、2列に並び手と足を揃え、寮から学校までの2キロを行進する。
「歩調ー!!」「歩調ー!!」「歩調ー!!」「こせっ!!」という掛け声で行進が行われる。
野球部以外の生徒からは「キモい掛け声のやつ」「何のためにやってるの?」などと言われるが、手を抜いた所を3年生に見られるわけにはいかないので、一生懸命やる。
『バトルスタディーズ』の主人公・狩野いわく「こせっ!!」がサイコーらしい。
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「ウチの球場は日本一じゃ」
DL野球部には専用グラウンドがあり、下級生が「グラセン」(グラウンド整備)を行う。
マウンドは甲子園と同じ高さ・硬さを意識しており、学校の終わりから練習開始までの1時間で、グラウンドまで猛ダッシュし、丁寧に丁寧にトンボをかける。
3年生から「グラセンに関しては信頼しとる」と言われるほどに、全員が高い意識で整備している。上級生や監督さんにグラウンドを褒められると、自分のことのように嬉しい。
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栄光への第一関門・私学大会で大苦戦。「勝て、勝って初めてDLの選手や!」。パイセンたちの殺害...
「ガチョン」
イップスのこと。プレッシャーなどが原因で自分の思い通りのプレーができなくなること。
この場面では、2年の春日部がライトからバックホームをする場面で、真下にボールを投げるという「ガチョン」をしてしまう。
笑ってしまうような「ガチョン」であるが、これも野球に真剣に取り組んでいるからこそ起きるアクシデントなのかもしれない…
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「フィッ!」「フィッ!」
DL野球部3年生を中心とする1軍が、春季大阪大会の1回戦で格下の高校と試合をしている場面。
1回の表で18点を奪ったDL学園だったが、守備の場面でも一切の油断は無し。守備陣やベンチ全員で「フィッ!」「フィッ!」と声をかけ、打者にプレッシャーをかけている。
どんな相手にも一切の隙を見せず、守っているはずなのに攻めているようにすら見える。それがDL野球の真髄である。そしてこの試合で、自分たち1年生と3年生の間にある"壁"を痛感する狩野であった。
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私学大会2回戦。花忠社の不敵な主砲・砂金が打倒DLに燃える。素材はダイヤ、ハートはガラス。...
「上級生がおらん水源地を探すんや!」
DL野球部1年生は原則として食事中にしか水は飲めない。しかしそれでは死んでしまうため、下級生は上級生のいない場所で水を飲む。寮生活においては、いつも近くに先輩がいるので、水を飲むことは困難である。
夏は生死に関わる問題であるため、上級生にバレない水源地の確保は、1年生にとって急務である。
※1年生は学ランを脱ぐことも禁じられているため、常に制服を着用。そのため、夏は更に喉が乾く。
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パイセンたちは春季大阪大会を制し、夏の甲子園前哨戦の近畿大会へ。センバツ決勝で敗れ、春...
「試合後 声出てるヤツ82回殺す」
3年生から、ベンチに入れなかった応援団への指令。
「ノドが潰れるくらいに声を出して応援しろ」という意味だが、「82回殺す」という表現方法がDL野球部らしい。ベンチメンバーだけでなく、ベンチ入りを逃したメンバーも全員含めてDL野球部であるという結束の強さも伝わってくる。
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春季近畿大会決勝戦。宿敵兵安の主砲・早乙女の豪打が止まらない。打線もエース平に抑え込まれ...
「素でエグい」
1軍の外野手・火影が超ファインプレーをした時に発せられた。
「素でエグい」はDL野球部で頻繁に使われている驚嘆の言葉であり、「驚くほどの事が起きた」時に使用される事が多い。
3年生のプレーは「素でエグい」プレーの連続で、1年生からは尊敬の眼差しを向けられている。
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春季近畿大会決勝、DL学園vs.兵安、横綱同士の因縁の一戦は、兵安リードのまま中盤戦へ。なん...
「アホが未来語るな 明日が来るなんて信じてんのか?」
DL野球部の背番号1・金川がチームの危機に緊急登板した際に発した一言。
自身の怪我を心配したチームメイトに「未来を語るな」と一言伝える。この言葉は、裏を返せば「"今"を全力で生きられない人間に明日は来ない」という意味であり、この生き様がDL野球部の強さの秘訣とも言える。
第4巻でも狩野が「体力温存とか言うヤツ DLにいらんやろ 野球辞めたほうがえぇんちゃう?」と言うシーンがあり、今この瞬間を全力で取り組む姿勢が、DL学園には脈々と受け継がれている事が分かる。