井原忠政のレビュー一覧

  • 三河雑兵心得 : 6 鉄砲大将仁義
     茂兵衛の指導者としての成長が心地良い。実力と評価は釣り合っていないかもしれないが、幹部からの信頼が良い。
     本巻は武田滅亡と本能寺がメイン。特に信忠と梅雪との絡みは想像していなかった展開で、周知の歴史に新鮮さを与えてくれる。信忠の勧誘を断る姿には茂兵衛らしさが出ていて良い。
     気になる伊賀越えは次...続きを読む
  • 長篠忠義 北近江合戦心得〈三〉

    題名の「忠義」とは

    本作品の題名の「忠義」と言う文字が入っているが、忠義についての三種類の考察が述べられている。まあ明確にどれと決められるものではなく三要素が入り混じっているのであろうが、主人公は情緒的なものであるそうな。石田三成の「忠義」への考えがしばしば顔を出すが、将来の関が原への伏線だろうか?途中の上田茂兵衛のち...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 13 奥州仁義
    戦は終わってはないが、戦国時代からは移ろい、世代間のギャップが現れ始める描写が面白い。
    戦乱から太平へと動きながらも、戦に備えて若者を育てること、現場や実戦がなくて人を育てる苦労に茂兵衛が悩むところなどは、今の時代にも通じる。
    コンプラやら、ハラスメント、所属する人材の多様化などで、大きく変わる中で...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 13 奥州仁義
    秀吉の天下統一の最終仕上げ、奥州仕置。この物語は天正19(1591)年に、江戸に移封された家康への出兵命令で幕を開ける。井伊直政の寄騎として、茂兵衛率いる鉄砲百人組が同道を命じられた。九戸政実の乱では、上方勢への恨みを力に死闘を演じる奥州武士と、政実の最期に茂兵衛が見せた武士の情けが印象的。豊臣秀次...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 1 足軽仁義
    とても面白いです!今まで読んだ出世物語の中で今のところ1番面白いです!ただの喧嘩が強い農民、茂兵衛が村を出て夏目次郎左衛門のところで使えるという面白ろおかしな始まりだったけど、茂兵衛は握力が強く少しの間で槍足軽として兜武者を倒した時は驚きました!次は出世し
    足軽→旗指足軽 とレベルアップするので楽し...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 6 鉄砲大将仁義

    続きが気になります

    私たちはその先を知っている。桶狭間も長篠も。そして本能寺も言わずもがな。でも読んでしまう。作家の筆力のなせる技というべきか。
  • 三河雑兵心得 : 13 奥州仁義

    三河雑兵心得

    徳川家康のドラマをみながら、これを読むと、下っ端役人の辛さや命の重さをひしひしと考えさせられる。最初は百姓村から逃げ出した茂へえだが、次々と支える主と敵と戦い戦国を生き抜く様が面白い。どんどん中間管理職のしんどさを背負う羽目になっても、主人公の気持ちがかわらないところが好感が持てずーっと読みすすめた...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 6 鉄砲大将仁義
    ついに本能寺の変。穴山梅雪や織田信忠など歴史上の重要人物との絡みもあって、戦国時代をどっぷりと生きている。
  • 三河雑兵心得 : 3 足軽小頭仁義
     今回は、足軽小頭となった茂兵衛が10人の足軽を連れて戦うお話。
    武田信玄が三万の軍勢を連れて進軍して来た。
     二俣城に籠城した茂兵衛は配下の足軽と共に籠城戦となり、水不足と成るが、一癖も二癖もある足軽達に悩まされる。
     二俣城は降伏開城となったが、信玄は寛容で、城兵は浜松城へ帰ることが許された。
    ...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 12 小田原仁義
    茂兵衛が、家康の朋輩・北条氏規が守る韮山城を攻撃する陣に配備されたことから、小田原征伐を一歩引いた視点から見ることができた。織田信雄が小田原に呼び寄せられたことから、豊臣勢の福島正則を悪役に据えているのも面白い。小田原落城後、秀吉の制裁は氏政、氏照の切腹と、その介錯を実の弟・氏規に命じるという鬼畜の...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義

    やはりこのシリーズはいい

    作者井原忠政の他の作品も読んでみようとして、「うつけ屋敷の旗本大家」を読んでみたがあまりしっくり来なかった。改めてこのシリーズの魅力に気付かされた。主人公の茂兵衛を始め登場人物たちが皆いきいきとしている。しかもストーリーの大筋は史実を踏まえているので、明らかに創作と思われる色々なエピソードも大変にリ...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 3 足軽小頭仁義
    シリーズ第3巻。本巻もあっという間に読み終わった。いつの間にか茂兵衛も立派な武士になっており、今回は頭としての彼の指導力が遺憾無く発揮されていたのが非常に良かった。人を殺して出世をしなければならない世の中で、それでも首を刎ねることに生理的嫌悪を覚える茂兵衛の人間らしさに強く惹かれる。それでも平八郎や...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 1 足軽仁義
     じつに面白かった。戦国時代の名の有る武将を現す時代小説は多いが、足軽の立場から
    見たものは新鮮だった。
     物事が実に細かく再現されていて、茂兵衛の目を透して自分が戦国時代にタイムスリップした感がある。多分、自分だったら、この時代、すぐ死んでいたと思う。
     現代の平和な時代に生まれて良かったと思える...続きを読む
  • 羆撃ちのサムライ
    「三河雑兵心得シリーズ」の作家。2017年に単行本「維新の熊撃ち」を改題し修正文庫版にした作品。

    場所は北海道、頃は五稜郭の攻防後。
    五稜郭の敗戦後、薩摩を主とした官軍の追跡を逃れ北に進路を取った幕臣三人。

    元幕府遊撃隊士の八郎太、その兄、仲間の御家人の少年、佐吉と逃れるも、北海道の自然はその頃...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 3 足軽小頭仁義

    次は次は

    久々に続編が気になる作品でした。過剰な三河弁にはちょっと鬱陶しい気もするが、それでも面白いです。まだまだ楽しもう
  • 三河雑兵心得 : 2 旗指足軽仁義

    三河よ

    続刊ってあまり期待しないんだよね。中弛みというか勢いここにあらずって感じで。
    でも、面白いっす。まだ2巻だけど、期待しちゃいます
  • 三河雑兵心得 : 2 旗指足軽仁義
    足軽仁義2作目。いきなり本多平八郎忠勝の配下で、しかも身分の差はあれ親友になっていて驚きだった。ただ前作同様リアルな足軽目線で描かれ、茂兵衛が特殊能力はないが腕っ節が強く兄貴分な性格で軍の中でも徐々に頭角を現わしていくのが気持ち良い。

    今回は茂兵衛も銃傷で死にかけるが足軽だと大した治療が受けられな...続きを読む
  • 姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉
    三河雑兵シリーズでお馴染みの作家の、浅井長政筋の武士を描いた新シリーズ第1巻。

    三河雑兵シリーズも私に取って、必ず読みたくなる面白いシリーズだが、立場を変えての新シリーズ。
    どんな展開になるのかと、ドキドキしながら読み始めた。

    浅井長政が信長の怒りによって滅ぼされるところから話は始まる。
    負け組...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義
    名古屋民としては、地元周辺の地名がわんさか登場してイメージもふくらみやすく、主人公はもとより家康までもが、「なごや弁だがね〜。」と、ツッコミたくなるような、歴史好きエンタメ好きにはたまらないシリーズです。
    また、例えば足軽時代ではその槍の持ち方から、戦い方まで、読者にも親切丁寧にわかるように物語は進...続きを読む
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義
    戦は無かったけど、今巻も私的にとても面白かった〜!
    伯耆の忠義に涙

    農民出身の茂兵衛と一緒に、戦や武家の思考について学んで理解していける過程に面白さがあってテンポも良い

    終盤、姉川戦に茂兵衛は負傷で参戦していなかったという一文があって、これは新シリーズ 姉川忠義 への布石なのかなと思ったり
    ...続きを読む