希少な治癒魔法が使えることで王宮の聖女に任命された双子のモカとカリーナ。ところが、姉であるカリーナは突然仕事を放棄し、妹のモカは姉の分までその責任を負わされ、働き詰めの毎日を過ごしていた。 ある日、カリーナに仕事の功績を奪われた挙句、「"姉のスペア"は用済みだ」と、呪われた騎士団の団長であるアレクシス・ヴェリキー辺境伯の元へ嫁ぐことを強いられる。しかし、モカは「こんなにつらい仕事から解放されるのね！」と新しい人生の幕開けに胸を弾ませ、意気揚々と辺境伯領に向かうのだった。 そんな悪い噂の絶えない辺境の地でモカを待ち受けていたのは、聖女を目の敵にし嫌う訳ありな騎士団長・アレクシスで――…？ "姉のスペア"だと蔑まれた聖女が真の力を発揮し、呪われた騎士団を癒して必要とされる、愛され聖女のラブファンタジー！

「邪魔をするしか能のない、姉のスペアは用済みだ」――働かない双子の姉の分も、長年国のために激務をこなしてきた真の聖女候補のモカ。ある日、姉に婚約者も功績も奪われた挙句、魔獣の巣窟である辺境に行けと告げられるが…激務から解放されるなら辺境でもどこへでも喜んで行きます！　自由を手に入れたモカは体力回復の魔法入り料理を振る舞ったり、魔獣の瘴気を浄化したり、無自覚に力を発揮し人々から愛されていく。嫁ぎ先の冷酷無慈悲な騎士団長も噂と違い、過保護に甘やかしてくれているよう…？　一方、モカを失った王宮は崩壊しはじめ…。