ラルーナ作品一覧

  • 昼は愛犬、夜は愛人
    完結
    -
    民俗学の研究者である結城玲は、幽木霊のペンネームでホラー小説を書いたり怪談のトークイベントに出たりして一躍人気となった。幼い頃から日常的に幽霊や怪奇現象と出遭ってきたがより本格的な怪異体験を求め、玲は築六十年、噂の呪われた家に住みだした。そんな折、家に不法侵入しようとした肝試しの若者たちが一匹の傷ついた子犬を捨てていった。ハスキーとウルフドッグのミックスのようなその子犬は人懐こく賢くて甘えん坊、ついほだされて玲は“わん太”と名付け飼うことに…。ある晩、寝ているわん太の傍らで自慰に耽った玲の放った白濁が偶然にもわん太にかかってしまった。するとわん太は見る間に大きく黒い獣――狼へと変貌していき、玲の股間に襲いかかって屹立をしゃぶりだしたのだ。驚愕する玲の前でわん太は再び形を変え始め、やがて若く逞しい男の姿になった。だが人間のわん太には記憶がない。彼の秘密を探るため玲は子犬姿のわん太と散歩を始めるが…。
  • 拾われオメガはアルバイト・フィアンセ
    完結
    4.3
    二十歳の佳はオメガ。初めて迎えた発情期に兄から襲われそうになり、家庭での居場所も失ってしまったため、「自分の身は自分で守るしかない」と高校卒業後すぐに家を出た。コンビニでバイトをしながら一人暮らしを始めた佳だったが、粗暴でけんかっぱやい性格が災いしてクビに。おまけにアパートまで追い出されてしまい、思い余ってマッチングアプリを使い『ウリ』をしてみたのだが…。そこで出会ったのはなんと超がつく御曹司、名門・扇家の令息でグループ企業の社長を務めるアルファの麟哉だった。てっきり警察へ通報されるかと思いきや、麟哉から『婚約者のふりをするアルバイト』をしないかと持ちかけられた佳は、健気で不憫なオメガを演じながら、麟哉の豪邸で至れり尽くせりの同居生活を送ることになった。だが、本当の番になりたいと言い自分を大切にしてくれる麟哉に、真の姿をさらすことができず、次第に佳は心苦しくなっていき…。
  • 星見の神子と凪と猫
    完結
    -
    貧しい漁村から皇都に働きに出てきたが、騙されて傾城街の娼館に売られてしまった少年・凪。ある嵐の晩、娼館を逃げ出し荒れ狂う大川に愛猫の潮とともに飛び込んだ凪だったが…目覚めるとそこは星見神社。「お前は夢告げに従って拾われた、星見様の終生のつがい」――亞星という老婆からそう告げられ、命だけは助けられたものの神社の奥御殿に軟禁され、“つがいの務め”を果たさねばならなくなった。星見様――銀の髪と碧い双眸をもつ類稀な美貌の青年、祁答院柊星はその夢見と卜占の能力から皇国の権力者たちに重用され代々守られてきた一家の当主で、だがそれゆえに外に出ることも叶わず奥御殿でたった一人生きてきた。どんな逆境にあっても前向きで明るい凪はそんな孤独な柊星に寄り添い、閉ざされた心を少しずつ溶かしていくのだったが…。その頃、皇国の権力者たちは隣国へ攻め入る準備を進めていて…。
  • 僕は君の弟と恋をする
    完結
    3.7
    梅雨空の霊園。高校時代からの親友・啓の墓参りに訪れた敦也は、啓の弟・武と出くわし思わずその場から逃げ出してしまう。一年前のこの日、敦也と啓は買い物で立ち寄ったショッピングモールで通り魔に遭遇、敦也をかばった啓は刺されて亡くなったのだ。以来、罪悪感に苛まれ続けている敦也。そして彼には己を許せない理由がもう一つあった――それは、武への秘めた想い。じゃれついてくる子犬のようだった親友の弟がいつしかたくましい青年へと姿を変え、そんな彼が眩しくて尋常じゃないくらい胸が高鳴って…。一方で啓の自分を見つめる眼差しにこもる甘さにも気づいていた敦也は、親友からの告白を密かに恐れていた。その矢先に起きた事件だった。予期せぬ再会からしばらくのち、敦也は武から「遺品整理で見せたいものが出てきたので会ってほしい」という連絡を受けて……。
  • まるごと愛して、家族になろうよ
    完結
    4.0
    姉の忘れ形見、五歳児の勇佑と二人で暮らす秋人――その正体は人狼だ。秋人は由緒正しい獣人族の家系・時信家の次男だが、姉が人間との間に産んだ勇佑を一族として認めない父や兄に反発し、大学生の時に家を飛び出して勇佑を一人で育ててきた。 獣人であることを隠しながらずっと不自由な生活をしてきた二人だが、ある日、商店街にある小さな本屋の店主・蓮見と知り合いになった。蓮見はエリート商社マンだったが会社を辞め、祖父の営んでいた店を継いだのだという。そのやさしい笑顔に秋人と勇佑はすっかり心を掴まれてしまう。いつしか蓮見の家でご馳走になるくらい親しくなり、つい気を許してしまったばかりに人狼であることがバレてしまった。しかし彼は動じることなく接してくれたばかりか、半獣に変身した秋人を愛でてかわいがってくれて……。 そんな折、秋人のもとに冷徹な兄が突然やってきて……。
  • 漫画家はマスターの珈琲で発情する
    完結
    -
    新人漫画家の今里開里。彼には二つの悩みがあった。一つは引っ越したばかりの部屋の騒音。アパートの前をひっきりなしに通る車の音でネームに集中できず苛々する毎日。そしてもう一つは…獣人であるということ。人間たちに紛れて密かに受け継がれてきた獣人の血――その中でも開里は「種受け」と呼ばれる存在で、発情期になるとより強い獣人の種を欲してフェロモンを出してしまうため痴漢や変質者の被害に遭うこともしょっちゅうだった。そんなある日、仕事のできる静かな環境を求めて街を彷徨っていた開里は、心安らぐようなコーヒーの香りに誘われ一軒のレトロな喫茶店に入った。美形マスター、神河真人の温かい人柄、そして彼の淹れる特製ブレンドにすっかり魅せられ、開里は毎日のように店に通うようになった。実は真人も獣人で、どこかにいるはずの仲間を求めて彼らを引き寄せるコーヒーを店で出していたのだ。匂いで開里が獣人であると気づく真人だが、一方の開里はそんなこととも知らず…。
  • マンハッタン・プロポーズ
    完結
    4.6
    学生時代、家族にゲイであることがばれ、以来、周囲の理解を得られぬまま偽りの生活を送ってきた圭。そんな彼に転機が訪れた。総合電機メーカー・サミーに就職して三年目、ニューヨークにあるアメリカ本社への一年半の駐在だ。自由の国そして最先端の街…ここでなら自分の性的指向を偽ることなく新しい恋に出会える。期待を胸に渡米した圭だったが…。上司のアダム・ヘイワードは大層なイケメン、引き抜きで入ってきた仕事のできる男だが、いかんせんストイックで愛想がない。だが、圭はそんなアダムとも交流をもちたいと積極的に声をかけランチを共にするようになった。やがてニューヨーク生活も充実してきたある晩のこと、初めてゲイバーを訪れた圭は帰り際数人の男たちに囲まれてしまう。レイプされる!…恐怖に慄く圭を助けてくれたのはたまたま通りかかったアダムだった。彼は茫然とする圭を己の部屋に連れていき一晩泊めてくれて…。
  • 無邪気に恋して、笑っていようよ
    完結
    5.0
    獣人族の家系、時信家の孫息子・勇佑は、人狼の母が人間との間にもうけたハーフだ。母亡きあと叔父の秋人とそのパートナーの古書店主・蓮見に愛情いっぱいに育てられてきた。そんな勇佑も十三歳になり、北海道の大自然の中に建つ全寮制のフィリス学園に入学した。ここは人狼のみが入れる六年生の学園で英国のパブリックスクールをモデルとし、公用語は英語、外国からの人狼も多かった。入学式で勇佑は懐かしい相手と再会する。小学校の途中で転校し以来、音信不通となっていた親友の劉生だ。すっかり大人びた雰囲気の劉生に、まだ幼さの残る勇佑はドギマギするばかり。二人は偶然にも寄宿舎で同室だった。入学して間もなく、学園では「ウルフ&ラビット」という新入生歓迎の催しが開かれることに。それは広大な森の中、ウルフ役の上級生がラビット役の新入生を探して追いかけ、捕まった生徒は七日間、相手の世話係をするというもの。劉生とともに逃げ惑う勇佑を、なにかと噂のある上級生が狙っていて…。
  • モグリの獣医は獣人さん!?
    完結
    -
    片田舎にある動物診療所――患畜よりもご近所さんの憩いの場として賑わっているこの診療所を切り盛りしているのは、まだ年若い獣医のトラこと獅童高虎と、雑用係の青年・コタこと猫田凛太郎の二人。けれどトラは実は獣医師免許を持たないモグリだし、さらに彼らにはもっと重大な秘密が…。それは二人とも人間ではなく獣だということ。トラは雄ライオンと雌虎との異種交配で生まれたライガー。一方のコタは虎に似た模様をもつトイガーという猫だ。四年前、飼い主に捨てられ途方に暮れていたコタはサーカスのショーアニマルだったトラと出会い、救われた。そして二人は不思議な獣人界の伝手を頼って人間の振りをして生きていく道を選んだのだった。大好きなトラと一緒に、ご近所さんとも仲良く平和に暮らす…そんな日々がずっと続くと思っていたある日のこと、コタは自分の記憶が時折、途切れていることに気づき…。
  • 酔いが醒めても愛してくれる?
    完結
    4.0
    やってしまった…。目覚めると見知らぬゴージャスな部屋…大きなベッド…そして隣にはキラキラの微笑みで自分を見つめる超いい男――。大手建材メーカーの総務部勤務の諒には困った性癖があった。それは酒を飲むと男とセックスしたくなること。昨夜は諒のいる支社に異動してきた瀬戸遊馬の歓迎会だった。遊馬は創業者一族のご子息で将来の経営陣候補。今回の異動も研修と支社の視察が目的だ。そんな本来は接点すらない雲の上の人から勧められるままつい一杯飲んでしまい…いつの間にやらホテルで抱かれてしまった。そして月曜。諒をランチに誘いまるで恋人のように接してくる遊馬。実は自分はゲイではなく、一杯でも飲むとこうなってしまうのだということを打ち明ける諒だったが、なぜか遊馬からの誘いは止むこともなく…この関係はいったい何…? 混乱する諒はある日、遊馬の元カレと思しき営業部の辣腕社員・久住の存在を知ってしまい…。
  • よろず屋、人気俳優のファンレターの謎を解く
    完結
    -
    ひとりで便利屋・東町萬屋を切り盛りしている勅使河原篤のもとを訪れたのは、ドラマの石川刑事役で人気の中堅俳優、桐生博之。実はふたりは一年ほど前、行方不明になった桐生の飼い猫捜索の一件が縁で恋人同士になっていた。そんな桐生から、一通のファンレターの件で依頼が。転落事故で怪我をして現在入院中の少年からのものなのだが、気になる文面なので会って話してみたいという。やがて調査の結果、その少年・祥太朗の入院先が判明。桐生に付き添って祥太朗を見舞った篤は、どうやら彼の転落が事故ではなく何者かに突き落とされたものであること、そして彼がもし自分が誰かに恨まれるような人間なら手術をして元気になる資格はないと落ち込んでいることを知り、大好きな『石川刑事』、桐生とともに彼を励まし、なんとか新たな一歩を踏み出してもらおうと事故の真相を探ることにする…。
  • 竜を娶らば 余話1~竜主とさかりのついた竜 前篇~
    -
    ごく普通の高校生だったロクが、金色の竜となって竜国にやってきてから半年が過ぎた。森羅万象を司るロクが現れたことで資源を巡る戦争に終止符が打たれ、平和が訪れたかに見えたのだが…。伴侶である竜国国王アルキヨとの仲はすれ違いが多く、いまだぎくしゃくしているし、半人前のロクは竜の威光も発揮できず苦悩は深まるばかり。そんな折、南方領で竜鱗病という奇病が蔓延し始め、時を同じくして人喰い獣が人間を襲う事件が多発。さらに、その対策会議に追われるさなか、アルキヨが竜鱗病に倒れた。居てもたってもいられず、ロクは竜兵騎士団のヴァイデーヤと家庭教師エドルとともに事件の発端となった南方領へと向かったが…。世界を救う為だけに存在する竜…そんな竜にいびつな愛情を降り注ぐ王様――大人気作品「竜を娶らば」の続篇、待望の電子書籍化!
  • 霊感男子はキスをねだる
    完結
    4.3
    翔は小さい頃から霊感が強く“人ならざるもの”が見えてしまう、超怖がりな高校三年生。そのせいでクラスでも浮いた存在で、ついたあだ名は「奇行少年」。たった一人、自分と同じように霊が見える他クラスの優一郎だけが友だちで、放課後、いつも旧美術室で絵を描いている彼とのおしゃべりが心の支えだ。ある日のこと、翔は偶然にも学校一のモテ男で頭脳明晰・爽やかイケメンの直彬が除霊体質だと知った。しかも直彬がキスするとその魔除け効果が増大することがわかり、ついに直彬を押し倒しキスを迫るという暴挙に…。初めのうちは自分に近づくための口実だと勘違いしていた直彬だったが、次第に泣き虫で純粋な翔が可愛く思えてきて、嫌っていた実家の寺での修行も彼のために始めるようになった。魔除けのキスがいつの間にか本気のキスに…。そんな折、二人は七年前の男子生徒失踪事件以来、この学校で怪奇現象が相次ぐようになったことを耳にして…。
  • ロイヤルハニー
    完結
    -
    「負けたら相手の言うことを聞く」…全てはひとつの賭けから始まった。――飲料メーカーに勤める二十七歳の三枝太一は、途中入社で入ってきたドイツ系ハーフの山田恭一郎に営業トップの座を奪われ、猛然と闘志を燃やしていた。そんな山田から新規開拓先の企画で勝負を挑まれ負けてしまった太一。約束通り、恭一郎の指定したホテルの一室に向かったのだが…なぜか押し倒され…翻弄され…気づくと飛行機の中で…。着いたところはアルプスの麓の小国、リーツェンベルク王国。なんと恭一郎はこの国の王位第一継承者、すなわち王子様だった! 自分を支えてくれる側近のひとりになってほしくて、一目惚れした太一を拉致してしまったと言う恭一郎ことフランツ王子。やり方はあまりに強引だったが、恭一郎の真摯で熱い思いに心打たれ、太一は彼とともに『国を動かす』という、この突拍子もない壮大な仕事に懸けてみようと決意するのだが…。
  • 和服のシンデレラはアルファの御曹司に溺愛される
    完結
    4.0
    秋月紫苑は,外食産業の大手・秋月カンパニー経営者の第一子。だがオメガであることを理由に虐げられ,屋敷で家政婦のようにこき使われていた。両親に甘やかされて育ったアルファの妹・凛音には,事あるごとに罵倒され見下される始末。そんな紫苑の楽しみは,裏庭の離れでお茶を点てること。亡き祖母との思い出が詰まった離れで過ごすことが,唯一心休まる時間だった。そんなある日,秋月カンパニー主催の企業交流会パーティーのため,紫苑は一人屋敷の留守番を言いつけられる。家族がいない間に久しぶりの休暇を……と心踊らせながら茶道具の準備をする紫苑だったが,そこへ一人の青年――九条蒼牙がやってくる。超有名企業グループの御曹司である彼は,パーティー会場をうっかり間違えて秋月邸を訪れてしまったらしい。アルファの雰囲気を醸し出しつつもどこか飄々とした蒼牙に,紫苑は「運命の番」のトキメキを感じてしまうのだが……。
  • わんこと僕と、あなたのはなし
    完結
    4.0
    椎名ひかるは大の犬好きの新米動物看護師。癒やし系キャラゆえ勤務先の動物病院でも人気者のひかるは、保護犬ムサシを院内で飼わせてもらい充実した日々を送っていた。ところが高齢の院長が病院をたたむことになり、急遽ペット可のアパートを探さねばならなくなった。そんな折、ひかるは密かに思いを寄せていた常連客のひとり、小田切の飼い犬を助けようとして車に撥ねられてしまい、気づくと犬たちの天国に…。そこで長老犬から「犬を愛する心を讃えて元の世界へ戻してあげよう」と言われ、期間限定で犬と会話できる秘密の能力を授けられた。そして再び目覚めたひかるは、なんと本当に犬と話せるようになっていた。一方、ひかるがアパート探しに苦慮していることを知ると、小田切は犬を助けてもらった礼として、同居を申し出てくれる。片思いの相手との同居生活にドキドキのひかるだが、小田切の飼い犬たちから『ご主人さまを助けて欲しい』と頼まれてしまい…。
  • わんこを描いたら恋が降ってきた
    完結
    4.4
    漫画家を目指しながらデザイン事務所の契約社員として働く水谷千里。生まれつき重度の難聴のため引きこもりがちな千里だったが、SNSに投稿した犬が主人公の漫画が人気になり書籍化の話が進んでいた。だが出版社の都合でそれが中止に。落ち込む千里を慰め元気づけてくれたのは、SNSを通じて知り合った浪間はじめというプロの小説家だった。会社員と作家という二足の草鞋を履く浪間は、悩みがちな千里をいつも温かく励ましてくれる心の拠り所だ。そんな浪間から『オフ会をしませんか』という誘いのメールが…。耳が聴こえないことを告げていなかったため初めは躊躇したが思い切って会ってみると、浪間は想像以上に魅力的でスーツの似合うオトナな男性だった。何度かオフ会を重ねるうち、気づけば千里は初めての恋に落ちていた。そんなある日、たまたま訪れた横浜の街で千里は浪間の意外な姿を見かけてしまう……。

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