ビジネス・実用 - 凡庸な芸術家の肖像 マクシム・デュ・カン論作品一覧
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-「凡庸」とは「すぐれたところのないこと」などといった相対的、あるいは普遍的な概念ではない。ルイ・ナポレオンのフランス第二帝政期に誕生した、極めて歴史的な現実であり、その歴史性は今なおわれわれにとって同時代のものなのだ――大作『「ボヴァリー夫人」論』(2014年)の執筆がすでに開始されていた1970年代、『「ボヴァリー夫人」論』を中断してまで著者を執筆に駆り立てた、現代批評の頂点。
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-「凡庸」は人類にとって普遍的な概念ではなく、ある時期に「発明」された優れて歴史的な現実であり、その歴史性は今なお我々にとって同時代のものだ――『「ボヴァリー夫人」論』(2014年)の執筆がすでに始まっていた1970年代、著者の心に忽然と燻りだした19世紀フランスの作家マクシム。今では「フロベールの才能を欠いた友人」としてのみ知られる謎多き人物を追い、時代と文化の深層を描く傑作。芸術選奨文部大臣賞