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3.7「数百時間に及ぶ、日本海軍中堅幹部の肉声が遺されていたという事実に、驚きを禁じえない。感動した」と、戦史研究家の半藤一利氏も思わず心高ぶった感想をもらされたように、本書は、極秘で開催され続け、その後、現在まで秘蔵されていた、「海軍反省会」の生々しい記録である。「海軍反省会」は、昭和55年3月28日に、水交会で第一回を開催し、以後、12年にわたり継続した。本書は、この第一回から第十回までの会議において、各員が発言した記録のテープを文字に起こしたものである。この十回分を選定したのは、全体量が膨大で、全文の刊行が困難であることもあるが、当初、この程度の会合で、一定の結論を出すことを目的としたため、初期の会合で、重要事項がほぼ網羅されているためでもある。肉声に宿る、真実の証言が満載された、読み逃せない一冊である。
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4.0著者は言う、「原が元老として若き昭和天皇を導き、初期の治世を支えることができていたなら、議会政治が空洞化し、軍部が政治勢力として台頭することも防げたのではないだろうか」「原の暗殺の重さは、大村益次郎、大久保利通、横井小楠の暗殺よりさらに深刻なものであった」と。賊軍・南部藩の家老の家から、苦労して立身出世を成し遂げ、伊藤博文や井上馨、西園寺公望など元勲との深いかかわりを持ちながら、「力の政治」を体現した「田中角栄型」リーダー。一方、清、朝鮮、フランス駐在の外交官を経験し、キリスト教にも通じ、英語、フランス語が堪能。世界を見る眼が確かだった現実主義者。「白髪の平民宰相」という教科書に載っているイメージの裏側にある、「人間・原敬」の魅力的な実像を明らかにする!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 呉市海事歴史科学館収蔵の、日本海軍艦艇写真収集の第一人者である旧海軍技術少佐・福井静夫氏のコレクションから厳選した一等、二等、三等駆逐艦の全艦型の写真集。全写真をオリジナル原版から起こし、各艦の鉄板の継ぎ目まで判別できるほどのかつてない鮮明度で再現した貴重な歴史資料です。代表的な海防艦、水雷艇、駆潜艇、哨戒艇も同時収録。
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-社会、国、人間関係、自分の将来に 不安や絶望を感じている読者へーーー。 学び闘い抜く人間の「叡智」がここにある。 文藝評論家・福田和也の名エッセイ・批評を初選集!! ◆第一部「なぜ本を読むのか」 ◆第二部「批評とは何か」 ◆第三部「乱世を生きる」 総頁832頁の【完全保存版】 ◎中瀬ゆかり氏(新潮社出版部部長) 「刃物のような批評眼、圧死するほどの知の埋蔵量。 彼の登場は文壇的“事件”であり、圧倒的“天才”かつ“天災”であった。 これほどの『知の怪物』に伴走できたことは編集者人生の誉れである。」 ◆時代に屈しない感性と才覚をいかにして身に付けるか◆ 本を読むのは、人生を作ること。 生きることを、世界を、さまざまな人々を、出来事を、風景を、しっかりと味わい、その意味と感触を把握し、刻み込むためには、最高の訓練だ。 本はただ味わいを作りだすだけではない。 読書は、時間を作りだす。(中略) 書物には時間は組み込まれていない。ただ、紙に印刷された文字があるだけだ。 書物の「上演時間」は、人によって千差万別である。 しかもそれは、まったく作品自体によっては決定されない。 ただ読者によって、つまりは読み、理解し、想起するという精神の働きだけによって決定される。 このことの恐ろしさ、面白さを理解できるだろうか。 (「本は、人生を作る」より) 人にたいする好奇心は、麗しい人類愛にくらべれば、遥かに俗っぽいものでしかありません。 けれども好奇心は、人間の悪徳や醜悪さに負けません。悪や醜さは好奇心にとっては、意気を阻喪(そそう)するものではなく、むしろ美味なものです。 好奇心は、人間にたいする絶望的な真実にも、耐えることが出来ます。それは美しくはないかもしませんが、人間という卑小で俗にまみれた存在を、最終的に肯定する力をもっているのです。 さらに云うならば、人間にたいする好奇心は、人間だけで成り立っている世間、世の中にたいする興味であり、そこで積極的に生きるための、大きな支えになるのです。 人にたいして好奇心をもつことは、本書のもっとも大きなテーマである、果敢に現世を生きることの、核になりうるのです。それは、生きること自体への興味を深めてくれます。 (「悪の対話術」より) カバー装画◎大竹伸朗/装幀◎鈴木一誌
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