桂歌蔵の検索結果
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いけない噺家
落語の真打が描く、人生に効く連作人情譚! 銭湯の店主を務める康太は、薪用の廃材の中に文字が彫られた板を見つけた。燃やすにはしのびなく、釜にはくべなかった。休憩時間に布団に入ると、目の前に男が現れる。板は「招木」と言い、彫られていたのは男の名前だという。今昔亭志ん里、落語家。勝手に表れた上に人付き合いが苦手なことまで言い当てられ面倒に思うが、聞かせてくれた「蒟蒻問答」に引き込まれた。その晩、再び現れた志ん里に問われるがまま、康太は家族や友人、いまの仕事、心の中を洗いざらい話す──。 招木、羽織、風呂敷、燗鍋、古道具を手にした者の枕元に、夢か現か噺家が現れる。今昔亭志ん里、没年50歳。成仏できずに彷徨う男の一席が、悩める人生に小さな奇跡を起こす! 真打が描く、笑って泣ける連作人情譚。 -
よたんぼう
孤独な青春時代、唯一の気晴らしは落語だった。中学卒業を機に、風月亭鏡生に師事することを決め、和歌山の漁港の町から単身、上京した瞬。 鏡介という芸名を得、鏡生の内弟子として住み込みで前座修業に励み、青春をただひたすら、落語に捧げる。 修業のきびしさに堪えられず去って行く兄弟子、師匠のお嬢さんへのほのかな恋心、きびしい規律をもとめられる保守的な芸の世界への反発や、自身の才能の壁との葛藤……。 やがてテレビ業界から声がかかって浮わついた鏡介に、師匠は非情にも破門を言い渡す。 すさんだ心のまま、海外を彷徨うものの最後に辿りつく心のよりどころは、やはりいつでも落語だった――。 芸事の厳しさと、いつの世も変わらぬ人間の情。さすらいの噺家の“業”を描ききった型破りな青春落語小説!