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-放蕩のかぎりをつくした人生を送り晩年を迎えた世之介(よのすけ)は、伝説の楽園「女護が島(にょごがしま)」を目指していたが、船は難破してしまう。やがて目をさました世之介は、年老いていたはずの自分の肌には艶がもどり自分が若返っていることに気がつく。そして目の前に現れる情を交わした女たち男たち。こうして、世之介の人生をふりかえる物語は始まった……。 毛利亘宏(『少年社中』)脚本・演出の大人気舞台『贋作・好色一代男』を、その魅力を知り尽くした松本 花が満を持してのコミカライズ!! 世之介を演じた俳優・矢崎広+毛利亘宏(脚本・演出)へのインタビュー(聞き手・松本 花)を巻末収録。
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-井原西鶴の処女作であり、当時のベストセラーになった出世作。好色一代男とは、色道の探求に生涯を賭けて悔いなき男という意味だ。その主人公である一代男こと世之介は、巨万の富を擁する上方町人の二世として生まれ、七歳にして恋を知り、六十歳には女護島遠征に船出したまま行方知れずになるが、それまでの五四年間を、一年を一章にする構成で五四章にまとめた好色一代記である。世之介は地方も含めてさまざまな場所に出向き、さまざまな遍歴をするが、主要な舞台は公許の廓(くるわ)で、粋(すい)という「遊興の美学」を描くことが西鶴の意図であった。巻末には西鶴全集の翻訳で知られる暉峻康隆氏による「解説」を収めた。なお「プライム」とは「グリンプス」とは異なり、古典のほぼ全巻の現代語訳を言う。