嵐山光三郎 - 筑摩書房作品一覧

  • おとこくらべ
    3.0
    「表を作りましょうか。おとこくらべ一覧。……」。樋口一葉が極貧の中、家を訪れる男たちを値踏みして書きとめた「おとこくらべ」一覧の話。「怪談」を生んだ小泉八雲は、「紫の一本、見ました」と言っては妻の躯を求めた。夏目漱石、有島武郎、芥川龍之介、北原白秋…明治の文豪の性と死をユーモアと博識で綴った6篇。
  • 枯れてたまるか!
    4.0
    還暦でスイッチを切りかえてから、はや二十年。老人の毎日は思ったより忙しい。まだまだ元気に老年を楽しむエッセイ集。「……年をとると男も女も体力が落ち、若いころのようなパワーが薄れる。しかし、薄れたぶん、柔道の受け身のような技を得て、余計な情報を捨てて、神髄がわかり、新しい発見がある。……」。巻末に「あとがき」にかえ、大幅に加筆改稿した「瀬戸内寂聴さんのこと」を収録。
  • 「世間」心得帖
    -
    「社会学部はあっても世間学部はなくて、世間そのものは厳然としてあるのだった。世間は学問のレベルをはるかに超越した虚空にあるものと思えた」。若き日に学んだ「世間」、万華鏡のように千変万化する文士的「世間」、夫婦の、老人の…変遷するこの不可思議なものを追いながら、巷に潜む「世間」を描く。博識と豊富な経験とユーモアが横溢し、熟達の筆が明らかにする「世間」の姿とは。
  • 超訳 芭蕉百句
    5.0
    いまや日本の誰もが知っていて、神格化すらされている俳聖松尾芭蕉。だが、その実像を我々は本当に知っているのだろうか。『悪党芭蕉』『芭蕉という修羅』などの一連の芭蕉評論で、これまでに知られてこなかった芭蕉の姿を描き出した著者が、代表句百句を選りすぐり、タブーとされてきた衆道の側面や隠密としての行動を明らかにしつつ、虚実が分かちがたく絡み合う芭蕉の俳句ならではの魅力を探る。著者一流の独特な視点と軽妙な文体による「超訳」によって松尾芭蕉の実像に迫る。

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