【感想・ネタバレ】影の不思議 光がつくる美の世界のレビュー

あらすじ

ひとはなぜ影を恐れるの?影が西洋美術で重要性を増した理由は?私たちが見ているのは「現実」そのものではなく、その影にすぎないのだろうか?小ぶりで美しいこの本の中で、版画家で美術史の教授の著者が影の歴史を物語る。美術における影の誕生から、死や無意識との関係まで、自然科学、心理学、美術、建築などの幅広いジャンルに目配りして影を紹介するこの本を読めば、世界の見えかたが一変するに違いない。

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Posted by ブクログ

自然界の中の影、哲学における影、心理学における影、おとぎ話における影、美術における影などを様々な観点から、見開き2ページごとで考察してる。日食や月食、ユングの影なんかも出てくる。キャストシャドウを嫌い、スフマートの技法を洗練させたレオナルド・ダ・ヴィンチやカラバッチョのキアロスークロ(明暗法)なども当然取り上げている。ロマン主義の版画家サミュエル・パーマーの自然の中の冥界の影は、ぞくぞくするなかなか面白いものだ。現代芸術で、マティスのように色に紛れてしまったり、他にも全く影のない絵画も出てきているが、また新たに影に意義を見出しているのもある。コンピューターの3次元のデジタルモデリングでは、影の構築が重要な役割を果たしている。影はなくならないし、なくてはならないものなのだ。

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2025年07月14日

Posted by ブクログ

美術における影について書かれているのかと思ったら、物理的な説明から始まり心理学や美術、現代映像と「影」にまつわる考察が書かれています。

奥が深いですね。

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2021年08月29日

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