【感想・ネタバレ】ヤマケイ文庫 山怪参 山人が語る不思議な話のレビュー

あらすじ

著者が全国を訪ね、山を仕事場とする猟師や、山里に暮らす山人たちから実話として聞き、
収集した山の奇妙で不思議な出来事。社会現象となり、「現代版遠野物語」として
読むものを虜にしたベストセラー第三弾が遂に文庫化!!

本作では、シリーズ初となる北海道への取材を敢行。巻末には、書き下ろしの「山怪備忘録」を収録。

<構成>
はじめに 山と人と怖いモノ

I 戸惑いの森
優しい狐と幻の椿/浮き上がる人/魂との遭遇/森へ消えた飛行兵/ミミズ素麵と小さな人/
峠に立つ男/死のサイン/入りたかった温泉/見つけてください― 栗駒山/不吉な笑い声/
何が光を見せるのか?/山で出会うモノ/子狐/穴から出てくる人/ワープする爺/消えないテレビ/
騒ぐ木々/白神山地近辺 /謎の血痕/消えた馬頭観音/寂しがりやの魂/火の玉を探す人たち/
本州最北端の魂/甘党の狐/狐の警告/撃ってはいけない熊/丑三つの少女/ついてきた男/
案内する火の玉/跳び出す婆/“羆撃ち”久保俊治さんの体験

II 闇へ続く道
座敷わらしと山の神/追いつけない鈴音/片品村の出来事/引き寄せられるバイク/案内される人/
唐辛子を持っていく訳/見つけてください― 上野村/切ってはいけない木と山中の太鼓/狐狸の宴/
おにぎり婆/月はどっちに出ている/バスに乗りたかったのは/首括りの木/山音/狐火いろいろ/
五十年目の神隠し/謎のスキーヤー/一緒に来たのは/ささやく男/叫ぶ女/赤い部屋/夜の訪問者/
大蛇の森/野焼きと火の玉/動かすと死ぬ/尼さんの忠告/一向一揆の里

III 霊域の生活
火の玉ラッシュアワー/ツチノコの里/追いかけてくるモノ/犬と百人一首/不思議な相談/
山から出られない人/行者の戦い/ノックは三回/消えるテレビマン/奥山の女性/最後の昼飯/
神域の巨樹/帰りたかったのは/狸話/魂虫/家に帰れない訳

おわりに― 山怪話
山怪備忘録ー文庫版付記

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

このシリーズ、これで読むのは3作目かな?
今回も良かったです。いかにも怪談!怖いでしょ?、というような話はなく、生活している中でふと出会ってしまった怪異、怪異とも言えないような不思議な話が満載で、楽しんで読めました。
山で行方がわからなくなってしまう話は、本当に不思議ですね。何なんだろう?大人数で捜索しても見つからないのに、ある時フッと発見される。「そこ何回も捜したのに!」って。けっこう掲載されてるので、本当にあるんですね、そんなこと。山や自然を侮ってはいけないと思いました。私は臆病なので侮ったことないけど…

0
2023年01月29日

Posted by ブクログ

田中康弘『山怪 参 山人が語る不思議な話』ヤマケイ文庫。

シリーズ第3弾。今回も山と山里で暮らす人びとから収集した話が多数描かれる。火の玉に狐火、幽霊、ツチノコ、座敷わらしに大蛇、人を化かす狸や狐、神隠し、祟り、虫の知らせなどなど、山と山里には不可思議が存在する。

作中にも書かれていたが、確かに田舎の家は外と変わらずオープンで家の中をオニヤンマが通り抜けたり、視線を感じてふと目をやればニホンカモシカが裏山に佇んでいたりと、家の中と山との境界線が無いように思う。

不可思議と言えば。昔、隣とはかなり離れた田舎の祖母の家を尋ねた時に納屋の2階で遊んでいたら、裏山にもんぺ姿の女性が佇んでいるのを見たことがある。一瞬のことであったが、あれは誰だったのか今でも謎である。

また、友人と2人で深山の森に入った時、何処からともなく軟式野球のボールが足元に転がって来て周りを見渡すと、いきなり周囲に漂う強い獣臭に驚き、一目散に友人と共に森から走り出たことがある。近くに熊が潜んでいて、それを知らせる何者かが居たのかも知れない。

まだまだ山には不可思議が一杯あるのだと思う。

定価880円
★★★★

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2021年06月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ホラー苦手だっつったじゃん! ホラー苦手だっつったじゃん!」と繰り返したくなるぐらい、ホラー要素万歳だった。

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2022年11月17日

Posted by ブクログ

山人、マタギなどの不思議な話をまとめた本。結構ビビっちゃう話もあり。教訓的なものもあり。
マタギのみが話す山言葉、というのがあると知らなかった。山神様に敬意を示して話される言葉で外の人間に教えることはできない。

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2021年10月20日

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