【感想・ネタバレ】響きをみがく 音響設計家 豊田泰久の仕事のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

良いホールとは?
数字ではわからないものがある。
生演奏の素晴らしさを知っているからこそ素晴らしいホールを設計することができるのだとわかりました。
素晴らしい演奏があるから素晴らしいホールがあるし、素晴らしホールがあるから素晴らしい演奏もできるし、素晴らしいオーケストラがある。
上手い指揮者はそのホールでのツボを心得ている。
ゲルギエフの話ではいろいろと勉強になりました。
最近はハイレゾなど録音技術の進歩で良い録音も増えましたが、生演奏の感動にはかないません。
ベルリンフィルのデジタルコンサートホールではデジタル技術の進歩で、日本に居ながら生演奏を聴くこともできますし、
過去のアーカイブスも鑑賞することができます。
コロナ禍において以前のような演奏体験はまだ難しいですが、
早く生での素晴らしい演奏にを聴きに行きたいものです。
で、ゲルギエフ&ミュンヘンフィルのブルックナーを鑑賞。
つくづくミュンヘンフィルはブルックナーが上手いと感じ入りました。
チェリビダッケ、ヴァント、ティーレマンの録音もありそれぞれ指揮者の特徴も出ていますが、
ミュンヘンフィルの演奏力の高さも実感します。

0
2021年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

音の評価のためには音楽が必要

永田音響設計 
 放送技研から独立

サントリーホール(1986年)
 ベルリンフィル(1963年)と同じヴィンヤード(ブドウ畑)型 客席が360度囲む
 ステージからの直接音より周囲の壁を伝わってくる壁際や2階席に音に味わい
 音の明瞭さ 近代もの、現代ものに適する
 豊かな音とクリアな音は両立しにくいが
  視覚的に演奏者が見えると音がクリアになる
 演奏者と観客との一体感、親近感

 指揮者、オーケストラ、楽器としてのホール との共同作業
  ほかの演奏者の音を聴きにくい?というクレーム
  ホールは何も改善していない 慣れの問題 3~4年かかった 指揮者が鍵

フランク ゲーリー 建築 日本文化への造詣
 ウォルトディズニーコンサートホール(2003年)
 ピアニスト クリスチャン ツィメルマン推薦でサントリーホール→豊田に 
 ホール内部が決まってから外観のデザイン

ワレリー キゲギエフ マエストロ
 札幌Kitara からサントペテルブルグ第二オペラハウス(2006年)
 日本公演に同行しオーケストラの配置をコンサル

1/10の模型でロングパスエコーを試聴して確認し削減

ベルリンフィル第二ホール
 ミスも聞こえやすい率直さ
 第二演奏者がオケのバランスをとる

音は消えていくもの
音響の良さは数値では表せない
 残響時間では決まらない 残響時間はアルコール度数のようなもの

いいホールは残される
 当時の技術ではシューボックス型のそれほど大きくないのもが結果的に良い音響
 初期反射音が直接音と差が少なく聞こえる 
 ヴィンヤードは客席をグループに分けて席の近くにたくさんの壁
 いいホールにはいいオーケストラ

ピエールブーレーズ ザール
 ピアノの蓋を取る 直感力
 BARENBOIM ピアノ 弦が交差しない
 テノールとブラスの位置を離す
 歌手を優先してオケの音の指揮による強弱

作曲者と指揮者はかけ離れたものではない(サロネン)

0
2021年10月14日

「ノンフィクション」ランキング