あらすじ
傷ついた心に響く希望に満ちた物語。
わたしは、鳥。翼は、ブルーだ。
その翼で飛んで自分の家を見つける。
ついにその時が来た。
あとは枝をけって飛びだせばいい。
わたしは空を飛ぶ。
主人公の少女デセンバーは、鳥が大好きで『鳥類完全ガイド』を丸暗記している。そして、自分も鳥で、背中から翼が生えてくると信じていた。ある日、動物保護センターで傷ついたノスリが自力で飛ぶ訓練をすることになる。
空を飛びたいと願う11歳の少女の悲しくも希望に満ちた感動物語。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
清涼剤的な爽やかな読み応えの本を探していて、直感だけで選んだ本。
一部大当たり、一部ハズレ。
里親を点々とする11歳の女の子の出会う大人達、同世代の子どもたちとのストーリーは案の定 爽やかさ一辺倒ではなく重たい背景も備えていた。しかも自分は母親においてゆかれたという幼少時代を持ち心身ともに傷跡はいまだに深い。
鳥になって翼をはやし飛び立てると信じる少女デセンバ-の、実際に人間として成長してゆきつつある様子は子どもに対する大人のひとりとして励みにもなるし癒やしにもなった。出会った里親のエリナーの懐の深さがシミジミと嬉しい。
こういった児童書がなかなか一般の方々に見えにくいところは社会的損失…。
大袈裟だけど、もっと大人達にも手に取って貰えたならと切実に思うのでした。