【感想・ネタバレ】ホレンテ島の魔法使い 2巻のレビュー

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Posted by ブクログ

2巻で終わったのが惜しいくらいに好きな作品だった。歌が鍵になったり、突然ラーメンを食べに行ったりと特徴的な展開は妙に癖になる。

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2022年04月16日

Posted by ブクログ

第1巻を読んだ段階では展開の仕方に拠っては大きく化ける作品ではないかと勝手に想像していたけど、それにしたって2巻で完結するとは思わなかった
でも、それは無理に引き伸ばすような話の展開にならず必要な要素を充分に拾った上での完結だと感じられる終わり方だったかな。つまりはとても楽しめたという意味です


公会堂のステージという一大イベントを経た事で魔法の実在に確信を得たかるてと詠の二人。一方で自分達がそのように感じているからこそ、あむにいつまでも素性含め話していない点に思い悩むという描写は良かったな
前巻時点では真実に近づきつつも、あくまでも偶然の形が取られたことで蚊帳の外状態は変わらなかったあむ。彼女の推察力と行動力なら何も知らないままでも真実に至ることも可能だったのではないかと思えたけど、ここでかるてと詠は素性含めて教えますか

それは三人がより友達としての関係を深めたのだと感じられる描写。また、ユシャもかるてたちに協力的になった
こうして4人が隠し事のない協力体制を築けたことはホレンテ島の魔法へも近づけるという意味であり同時に確固たる友達として成立した瞬間なのだと感じられるね

でも、あむ達がそのような関係になると逆に目立ってくるのはこっこの秘密なわけで
あむの親しい友人として裏表ない関係を築けているように見えるこっこ。けれど、猫にしか見えない先生と暮らし「宵句」を唱えられる時点で普通ではないわけで
この辺りから、あむ達にとって魔法の真実に近づく工程とこっこの秘密に近づく工程が裏表となっていったんだろうなぁ


そうしてかるてやユシャを中心として近づいていく魔法の真実。観光化した魔法というトンデモ要素に対して一つ一つ工程を踏んでいくようにして島の真実や空飛ぶ魔法使いの正体へ近づいていく様子はとても気持ちの良いもの
また、魔法と銘打っているのにその真髄に近づくには学校のお勉強が重要なんてちょっと面白い話

お勉強はいわば物事を知る行為。それは空飛ぶ魔法使いが何を考えて空を飛んでいるか知ろうとする行為に繋がるね
魔法に関する知識が増えて、こっこに対する知識も増えて。そうして遂に向き合うことになったのは忘れられ行く魔法使いの矜持
これを邪魔するのではなく、協力するという展開は本当に良いね。あむ達は友達だから魔法を教え合えた面は有るけれど、同じくらいに魔法を教え合えたから友達になれたように思える


汽車に勝ったからって何の意味があるかと言えばきっと何の意味もなくて。それでも魔法が終わりかけた時代に5人の魔法使いが協力して1つの難題をクリアした。それは途轍もなく大きな意味を持っていて、そして5人の記憶に長く残る経験になるのだろうね

終盤に描かれた「魔法を奪う」とは何か。そもそも本作で描かれた魔法が何を指しているのかという点も併せて考えると幾つもの示唆に富んだラストに思えたよ

いや、本当にいい作品だったね!

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2022年04月08日

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