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Posted by ブクログ
男同士親友2人で、カナダ北東部の大自然の中をカヌーで旅する。釣りをし、漁をし、ベリーを積み、狩猟だけでなく、それなりの食料を持ち込んで。
川から湖へ気の向くままにオールを漕いで、気の利いた浜辺でキャンプする、そんな卒業旅行が一転、大規模な森林火災にぶち当たってしまい、彼らも早々に脱出しようとする中、行動が不信なカップルに出会う…。
大火災からの脱出と、瀕死のけが人の搬出、さらには彼らをつけ狙う殺人者…という、自然にも人間にも狙われる2人のサバイバルを描いた小説。大自然の火災の描写は圧巻、と思ったら作者はアウトドア系ノンフィクションの本を3冊上梓しているのだとか。なるほど得意な土俵ということか。
残念ながら、人間ドラマの方は少々チャチイ。主人公2人の友情ドラマはかなり書き込まれているし、友情とちょっとした反目なんかも読ませるのだが、いかんせん敵役が…あの展開では、まとまりがなさすぎると思うのだが。
殺人とかVS人間のアクションなしで、大自然に対峙し生き抜くためのサバイバルに徹した方がまとまったんじゃないかな?一読者のわがままとしては、この作家が描く、人間間の殺し合いがないサバイバル小説を読んでみたい。