あらすじ
謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた! そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖なのか? なぜ首を奪ったのか? 連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは?
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Posted by ブクログ
可能性の海を法月綸太郎と泳ぎ切れるか!
あちらに流され、こちらに流され…
とても面白かった
導入のスピード感も良く、
推理の整理も面白く、
誰が殺されたのかというシンプルで魅力的な謎。
Posted by ブクログ
ミステリにおいて、「首から上がない死体」というのはそれだけであらゆる事件の真相のバリエーションが想定されるものだ。
身元の不明性を高めるのだろう、というところまでは、少しミステリを読んでいる人なら正直、想像がつくと思う。
本書は、その「首斬りの動機」も含めて丁寧に可能性が消去されていき、途中ややこしい展開もあるが二転三転も楽しめてとても良かった。
法月綸太郎と父の法月警視のやりとりもにやにやしてしまう。
Posted by ブクログ
法月綸太郎シリーズ2作目。
前作の「雪密室」がすこぶるビミョーだった為にあまり期待してなかったんだけど、今作は良かった。
密室、双子、首なし死体のある種古典的なギミックを使ったパズラー要素が面白く、そして何より、探偵役の綸太郎と法月警視の多重推理が特に見もので、綸太郎の推理に対し、法月警視は反証していき、それにより推理が二転三転していき、その度に様相がゴロッと変わっていくのが面白く、読んでいても飽きなかった。
Posted by ブクログ
法月綸太郎シリーズ長編。最後の最後まで気の抜けない展開が続いていく多重推理ミステリ。読んでいて某アニメの「そうはならんやろ」という台詞がなんど頭を過った事か。地の文が読者からの感情移入を拒むかのような書き方をされているが、それもこれもタイトルである「誰彼」という単語に全てが集約されているような気がする。多重推理ミステリなため色々な解決案が出てくるわけだが、途中まで作中の法月警視のように頭を抱えたくなるような出来事の連続で「綸太郎!しっかりしろ!」と言いたくなるぐらいだった。
Posted by ブクログ
久しぶりにシリーズにはまれそうだったので法月綸太郎シリーズの2作目を読んだ。
法月親子がナイスコンビかつそれぞれキャラクターがはっきりしているので漫画みたいで読みやすい。
これでもかというくらい推理が外れ、ラストでようやく真相に辿り着いた感じ。双子とその兄がいたから成り立つ結末だった。
「枢機卿」は今後も出るのだろうか?いいキャラだったからまた出てほしいなぁ。
Posted by ブクログ
「多重推理ミステリ」、なるほどな。面白かったー。
法月綸太郎による推理がどれも「その結末で小説1本書き上げられるんじゃない?」と思えるくらい筋の通った(通らせた)しっかりしているものなのだが、逆に法月警視からの指摘は「確かにそういう抜けを指摘されたらダメだな」と思われるもので、なんとも面白い構造の小説だった。
カルト宗教の教祖と革命家という煽り文句が、読後では少しばかり鼻につくけれど、その要素が完全なる軸とはなっていないので許容範囲内だろう。
Posted by ブクログ
先の展開は読めても真相までは読めない、ということを改めて実感した。
「兄と双子の三人兄弟」と「首なし死体」というワードが出てきた時点で、この事件は“誰が殺されたのか”が重要だと分かる。
それでも結局二転三転するストーリーに最後まで振り回されたし、飛び交う推理には困惑させられた。