あらすじ
1億総グルメへと突っ走った平成ニッポン、そして令和へ――。バブル景気にも後押しされて、身も心も満腹状態を求めて突っ走った平成ニッポン。雑誌『Hanako』や『dancyu』が先導し、『ミシュラン・ガイド』が立ち上がれば1億総グルメ状態へ。日本人は何を思い、何を食べたのか? 美味しい歴史と思い出を振りかえりつつ、分析。そして令和。タピオカドリンク店に行列したのはなぜ? 人気の理由はプニュプニュの食感だけではなかった!? コロナウイルス感染でベーキングパウダーが品切れを起こした理由まで、グルメブームを総ざらい。
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Posted by ブクログ
食のトレンドを平成から令和(2020)にかけて読みといていく良書。
非常に面白かった。
個人的にグルメ漫画や食をテーマにしたドラマをよく見るが、本書ではその観点も触れており、『孤独のグルメ』や『美味しんぼ』などを読みたくなった。
食のブームを主にとりあげているのだが、「こんなブームあったな!」とか「そういえばこの時期よく食べたなぁ」と思うものが満載。例としては高級食パンやマカロン、唐揚げなど。
読んでいて当時の背景やなぜ流行ったのかが見えてきて、読みごたえがあった。
メディア以外にも食の流れとしてクックパッドやインスタ映え、料理男子など食にまつわるブームについても言及している。
個人的に「日本人は料理を目で食べる」と言う著者の言葉に非常に納得した。
彩りや「映え」は食欲に直結するし、見た目がよいものを追いがちな面が自分にもあるからだ。
また流行り廃りはあるが1度流行ったものは基本的に無くなることはないので、タピオカやナタデココなどまた食べたいなぁとこの本を読んで改めて思った。
遺伝子組み換え問題や女性の社会進出による料理の簡便化、食品ロス問題など内容は多岐にわたるため、非常に勉強にもなった。
Posted by ブクログ
色々なトレンドの由来、動きが知れて素直に学びになった!生きるために食べる、食べるために生きる、どちらにせよ食を大事にするなら目を向けないといけない面が多くある
Posted by ブクログ
食の歴史、過去の流行をざっと知れる1冊。こうして見ると、食に困る時代から、戦後の食を楽しむ時代、アレンジが必要になった時代、料理=女性の時代を抜けて、現代の多忙だけど食事は楽しみたい時代と、時代ごとの傾向が読み取れる。
食べなくては生きてはいけないけれど、現代人は労働時間が長く、料理に手間をかけられない。そのために開発された時短レシピ、ミールキット、コンビニやスーパーのお惣菜などは、便利である一方で食品ロス問題を加速させている。日本人の労働諸問題と食事に関する問題は、別々ではなく地続き。食べることを単に楽しむだけでなく、食べて生きていくならあらゆる問題にを目を向けなくてはならないのかなと思った。