あらすじ
思いを描き、意思決定して、行動する―。
変化多き時代、いかにオープンであるかが思考の「質」をあげる。
Axiom Business Book Awards2019リーダーシップ部門Silver獲得!
私たちの思考は、受け取るインプットや情報が常に変化していくのに応じて、
柔軟にかたちづくられていくものであるべきだ。自分たちの思考の「質」は、
ものごとに対して継続的に問いをぶつけていく能力の程度によって決まるのだと、
私たちはもっと自覚しなくてはならない。
新しいアイデアに対していかにオープンであれるか。
いかに証拠にもとづいて意思決定ができるか。
そして、いかにものごとを完遂できるか――。
より良い思考ができるかどうかは、これら3つの要素にかかっているのである。
思いを描き、意思決定して、行動する。
この3つの相互作用こそ、私が「オープン思考」と呼ぶコンセプトの中核をなすものである。
思考という1つの概念のなかで、止まることなく繰り返されていくこれらのフェーズを、
本書では「創造的思考」「批判的思考」「実践的思考」と名付けるとして、
これからそれぞれを順番に追っていくことで、
考えることの本質を学ぶことができるだけでなく、
変化多き時代に自身、組織を成長に導く本。
■目次
・第1章 考えるということ (我思う、ゆえに我あり)
・第2章 クリエイティブ思考(創造的思考)(思考の孤独な淵で/考えてみる)
・第3章 クリティカル思考 (批判的思考)(思考の落とし穴/偉人の考えることはやっぱりちがう)
・第4章 アプライド思考 (実践的思考)(思っているより早く/あなたの考えはまちがっている)
・第5章 オープン思考 (もう一度考えてみる)
■著者 ポンテフラクト,ダン(Pontefract,Dan)
実業家。作家。ビクトリア大学グスタフソン・ビジネス学部非常勤講師。
コンサルティング・ファーム「ポンテフラクト・グループ」創業者兼CEO。
カナダ生まれ。ビクトリア大学グスタフソン・ビジネス学部非常勤講師。
SAP、ビジネスオブジェクツ(Business Objects)といったソフトウェア企業や、
ブリティッシュ・コロンビア工科大学幹部を歴任。
大手電気通信企業のチーフ・エンビジョナーとして、企業カルチャーをよりよいものにし、
組織の協調性を高めるためのコンサルティングを行なうトランスフォーメーション・オフィス部門を率いていた際、
「テラス・リーダーシップ・フィロソフィー」というリーダーシップの新しいフレームワークを導入、
従業員のモチベーションを90パーセントにまで高めた実績を持つ。
その後、リーダーシップと組織文化向上を目指す
コンサルティング・ファーム「ポンテクラフト・グループ」を創業、CEOとなる
■翻訳 糟野桃代(カスノモモヨ)
1991年大阪生まれ。京都大学法学部卒業。
企業勤務のかたわら、学生の頃から憧れていた翻訳の道を志す
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Posted by ブクログ
思考の質は物事に対して継続的に問いをぶつけていく能力の程度によって決まる
思索に耽る時間を毎週確保する
→さまざまな情報を繋げ合わせたり、新しいアイデアを考えたり、本を読んだり、髪やホワイトボードに考えを書いたり、外を眺めたりする
オープン思考は3つの要素で構成される
・クリエイティブ思考
・クリティカル思考
・クリエイティブ思考の実践
→その中でもクリティカル思考を使うことでアイデアやファクトや知識をまとめ、物事を前へと進めるための意思決定を行っていく
良い戦略を立てるためには、仮説はいつでも変更できるようにしておかなくてはならない
→データを大量に集めつつ、その正確性を保証することが必要
柔軟性を保ち、やり抜く力を持って、集中し続けることが大事
→柔軟性と集中力の相互作用が必要
※自分の誤りを認めるだけでなく、その誤りを正すために必要なステップを出来る限りコツコツやっていくことも必要
→必要なのは決して失敗しないことではなく、失敗するたびに起き上がること
「成果を上げるためには大きな塊の時間が必要、いかに総量が大きくとも細分化していたのでは役に立たない」
→自分の時間を優先的に確保することが必要
オープン思考で必要なのは
・忍耐強くあること
・オープン思考のサイクルを何度でも回す意志を持つこと
・ストレスのかからない環境を整えること
考えるべき三つの問い
・じっくり思いを描くことに十分な時間を使っているだろうか
・ファクトや証拠にもとづいて万全の判断をしているだろうか
・行動を急いで完了しようとしていないだろうか
オープン思考のための十戒
①時間は思考において極めて重大な要素
→時間の使い方を間違えると、全てが狂ってしまいかねない
②集中力が枯渇するまで考え込んでしまってはならない
→スタートラインに立てるのは夢を直向きに描くことができる人だけ
③適切なタイミングを見極めた上でアクションを起こすこと
→目標を達成することばかりに盲目的に焦ってしまうと痛い目を見るから
④自分の判断に対して柔軟に、必要ならいつでも意思決定を見直すように心がけること
→こうあるべきにとらわれると誰も幸せにならない
⑤考えたことを頭の中だけで覚えておこうとしないこと
→十中八九どこかに行ってしまうため
⑥環境を整えて、大切なことに集中するための準備をすること
→注意散漫になると混乱をきたしかねないから
⑦忙しくしている状態に満足を覚えるのではなく、定期的に一呼吸置くよう心がけること
⑧情報やファクトが欠けていることを言い訳にしてはならない
→真実の探索を自ら怠っているというだけ
⑨その時1番大切なものに意識的に集中する
→気を散らせるような誘惑に負けるのは時間の浪費になるため
⑩思いを描き、意思決定し、行動するのを常に繰り返すこと
→閉鎖的な思考をしていると結局後悔する羽目になるため