あらすじ
【内容紹介】
「移動制限」「訪日客99.9%減」という危機から観光再生を目指すためのヒント&事例が満載!
地域を担う人、事業者、自治体などすべての関係者に読んでもらいたい1冊。
コロナ禍によって大きく変わり始めた観光のかたち。
その潮流は、今般のコロナが発生する以前からあった……。
●マス・ツーリズムからの脱却を高らかに宣言したオーストリア・ウィーン
●観光客に100ドルの税金と誓約文への署名を課すパラオ
●使用する全ての物の80%以上を半径40km以内で調達しているヨルダンのエコロッジ
●「デジタルノマドビザ」の新設で長期滞在者の獲得に乗り出したエストニア
●国をあげてサステナブル・ツーリズムに取り組むフィンランド
●地域社会の発展のために宿泊料に2%のフィーを加算するメキシコのリゾート
●観光客からの収益を村全体に分配しているエクアドルの農村
●ディスカウント旅行やバックパッカー依存からの脱却を目指すタイ
●環境保全の先進国・ニュージーランドでエコツーリズムを推進する家族経営のツアー会社
●1週間の滞在を無料提供するプロジェクトで世界から注目されたイタリアの小さな村
厳密にいえば、ここ数年、徐々に変化してきたこうした観光のトレンドが劇的な動きをみせ、観光客のニーズはもちろん、受け入れ側である観光地や地域社会・住民の意識は、元の状態に戻るのではなく、違うかたちで「再生」されるということだ。
地域や観光に携わるすべての人・事業者は、その変化を俯瞰して見定め、対応していかなければならない。
28のキーワードからひも解く「観光再生」への道とは──?
【著者紹介】
[著]村山 慶輔(むらやま・けいすけ)
株式会社やまとごころ代表取締役。兵庫県神戸市出身。米国ウィスコンシン大学マディソン校卒。2000年にアクセンチュア株式会社戦略グループ入社。2006年に同社を退社。2007年より国内最大級の観光総合情報サイト「やまとごころ.jp」を運営。
「インバウンドツーリズムを通じて日本を元気にする」をミッションに、内閣府観光戦略実行推進有識者会議メンバー、観光庁最先端観光コンテンツインキュベーター事業委員をはじめ、国や地域の観光政策に携わる。「ワールドビジネスサテライト」「NHKワールド」など国内外のメディアへ出演。
著書に『超・インバウンド論』(JTBパブリッシング)、『インバウンドビジネス集客講座』(翔泳社)などがある。
【目次抜粋】
第1章観光再生に欠かせない「サステナブル」という視点
01】サステナブル・ツーリズム
02】リジェネラティブ・トラベル
03】地域教育とシビックプライド
04】コミュニティ・ツーリズム
05】観光貢献度の可視化
06】量から質へ(発想の転換)
07】BCPの策定
第2章「新技術」でネクスト・ステップへ進む
08】マイクロモビリティ
09】観光型MaaS
10】DX(デジタルトランスフォーメーション)
11】スマートツーリズム
12】バーチャルツーリズム
13】ライブコマース
14】AI・ロボット/非接触型機器
第3章観光の新たな「トレンド」を捉え、対応する
15】アフターインスタ映え
16】食の多様化
17】アドベンチャー・ツーリズム
18】ロングステイヤー/ワーケーション
19】レスポンシブル・ツーリズム
第4章「新戦略」で未来のニーズを先取りする
20】高付加価値化
21】富裕層(ラグジュアリー)マーケット
22】ニューマーケットの開拓
23】観光CRM
24】リスク分散/事業の多角化
第5章地域を支える「人」を育てる/呼び込む
25】人材の確保・育成
26】サバティカル制度
27】ダイバーシティ
28】関係人口の創出
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Posted by ブクログ
コロナ禍をきっかけに、これまでなかなか進んでいなかった次の段階の観光について、28項目に渡り、様々な視点から解説されており、非常に読みやすかった。
これまでは地域の維持のための観光という印象が強かったが、これからは地域に利益をもたらし、発展させるための手段としての観光が大切になると実感した。
観光地域づくりにおける基礎の基礎を学べてよかった。
Posted by ブクログ
観光の仕事をするようになったので一通り知識も備えておこうと読んでみた1冊。最近のトレンドになる動きを押さえるにはいい1冊だったと思うけど、内容は広く浅くでひとつひとつをもう少し深くしりたければ他の本の方がいいなという、他の項目と文字数のバランスに気をつけた配慮があったのだろうと感じた1冊でした。(もっと濃く書けるでしょうという項目と、書くことがないから事例だけ引っ張り出してきたのかなという項目とが混在)
日本の一地域のことしか見ていないと、視野も狭くなりがちだし他の地域で起こっていることがわからない。外に出て実際に体感してみることが大切だなと感じた1冊でした。
Posted by ブクログ
様々なキーワードや事例とともに、コロナ禍とこれからの観光について書かれている。知らないワードや取り組みは多かったが、これからはそれらが観光においてのスタンダードになっていくのかもしれないと感じた。
Posted by ブクログ
通訳案内士の試験対策に読みました。
日本の観光は富裕層にターゲットをしぼったものが少ないのだなと改めて実感。
人材の確保も含め、宿泊やアクティビティのクオリティをあげる努力が必要だと思いました。
Posted by ブクログ
タイトルは再生となっているが、コロナ以前から対応しなければならなかった28の論点について改めて問題提起をしている。
強引に分類すると「量より質」「ニーズの多様化」「デジタルとの共存」といったところか。