あらすじ
「あなたのお悩み、預かります」
札幌発小樽行き。途中下車で見つけた心を癒やすおやすみ処は、本日も営業中
短大卒業後、札幌で働いていた仁志日向は、人間関係に悩んで心に深い傷を負って、そのまま退職してしまう。次の仕事を探さないといけないと気は急くものの、うまくいかない就活で疲弊していく日向。そんななか、南小樽でふと立ち寄ったカフェ「オリエンタル」は、薬膳の知識を活かした料理で人々の心を癒やすおやすみ処だった。店主の旭やそこに集う人々の優しさにつつまれ、日向は自分らしさを取り戻していく――。
水溜鳥・装画
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
えっ旭さん、日向ちゃんの告白スルーなの!?それとも何かしら返答があった上での進展ナシなのかな…
オリエンタルでごはん食べてみたいな。夕さんのケーキも食べてみたい。
社内イジメマルチとかヴィーガンとかなかなか濃い。とくにマルチのかんじはとても生々しい。
Posted by ブクログ
小樽の街を散策したり、おいしい料理を食べたりと、観光気分満喫の本でした。そこに登場する人たちの温かさにも、思わずにこっとさせられました。漢方薬の勉強もできました。
Posted by ブクログ
途中まではメインキャラは入れ替わり制。
日向ちゃんの元職場の関係者の人たちがバトンを繋ぐ形で話が続いていく。
それにしても、カフェ・オリエンタルの外は結構殺伐としている。
日向ちゃんの元職場での女性たちの争いもそう。
日向ちゃんの再就職先になりかけた場所もそう。
友人を(意図的か自覚なしかは知らないが)マルチに引き込む友もそう。
ある人に至ってはパワハラに気付いていないのもやばい。
ある話のメインキャラになる方だが、終盤で人が変わるまでは好きになれず(というか、彼女の考え方が理解できず)読書が非常にしんどかった。
自分も周りも不幸にしているのはやばい。
ただ外が殺伐としていた分、カフェの中は旭さんとおばあのお陰か柔らかな雰囲気だったと思う。
夕さんの件が明らかになるまでは。
ここが油断ならない物語である。
旭さんと夕さん、そして日向ちゃんの三角関係かと思いきや、夕さんに悲しい過去が。
カフェ自体にも切ないエピソードがあるとは思いもしなかった。
そこから日向ちゃんの働きが胸熱だった。
これまでバトンを繋いできたキャラたちも手伝っての再生話、素晴らしかった。
ただその分、終盤の旭さんの存在が少し霞んだ気がする。
日向ちゃんとの件も彼からの答えがはっきり出なかったことも、その要因かもしれない。
どうとでも取れるラストで二人の未来を好きに想像はできるが、日向ちゃんが持っていっちゃった分、旭さんの活躍や目立つエピソードも終盤に欲しかった気がする。
彼は大体受け身だったからなあ。
もっと能動的な話も見たかったなあ。
あのデート一回では物足りない……