あらすじ
【累計5万部突破、第二回「弘栄堂ベスト~新書編」大賞受賞を受賞した
人気作が9年の時を経て新版として登場!】
「日本人誕生の謎」を探る旅へ出かけよう!
私たち日本人は、どのようにして生まれたのか。
700万年前に最初の人類でもある猿人がアフリカで誕生し、
そこからさまざまな淘汰を繰り返しながら、ホモ・サピエンスへと進化する。
そしてホモ・サピエンスはアフリカを出て、ユーラシア大陸に拡散し、
ついには日本列島にたどり着く──それは、果てしない時空を超えた壮大な物語だ。
これまで日本人のルーツについてさまざまな説が論じられてきたが、
人類学による最新の研究結果から、これまでの通説とは異なる新たな仮説が浮かび上がってきた。形質人類学研究における第一人者が、独自の切り口から日本人のルーツの謎に迫る!
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Posted by ブクログ
新装版の表紙のインパクトと、帯の「佐藤優氏推薦!」という文言に惹かれて購入。佐藤優さんをリスペクトして、著書を読みまくった時期もあったなぁ。
さて本書は、人類学者(形質人類学者)の著者が、長年研究している「日本人はどこからきたのか」というテーマを、フツーの人にもわかるように、なおかつ深く面白く解説している。根拠となるデータやその見方の部分はやはりちょっと難しくて、わからーんと思いながら読み飛ばした部分もあるけど、細かい内容もいろいろ面白かった!
サルやクマなどの動物が、赤道に近いほど小型で、緯度が高くなれば高くなるほど大型になり、丸みを帯びてくる理由や、ヨーロッパ系の人類の鼻が高くすっと長くなる理由なども面白い。粘膜の唇をもつのは人類だけで、唇というものは生殖器の擬態なんだって!わお。最近、コロナが落ち着いても恥ずかしくてマスクを外せなくなってしまった若者がいるけど、「唇は生殖器の擬態」とか聞いたらますます、一生マスク外せないだろうな…。
また、長い人類の歴史の中で、本来男性は太った(脂肪の多い)女性を好んでいて、脂肪が多く、皮膚が引き延ばされて色が薄くなるため、どんな人種でも男性より女性の方が色が白くなる、とか。脇と陰部に毛が生えている理由とか←これはちょっと例として紹介されていただけだけど。
私は子供に、性的なことを聞かれたとき、恥ずかしがったり「そんなこと聞くな」とか言ったりせずに、真顔で科学的な事実を淡々と説明することにしているんだけど、もし息子に「ママ、どうしてココに毛が生えるの?」とか聞かれたら、サラっとこれ説明しよう、と思ってメモりました笑。
仕事では、中学生に「日本人はどこから来たか」的な話を10分くらいで説明しなきゃいけないんだけど、本書を読んで、わかりやすく、ちゃんと自信をもって説明できそうです。
Posted by ブクログ
日本人のルーツを猿人の歴史からたどっている本。 2011年に出たものを2020年の最新の知見を加えてリライトした。ただ依然としてわからないことの方が多くていずれの話も推測・仮説の域を出ない。結論を求める人には少しもどかしいかもしれない。
もう一つこの本を読んで知ったのは人類と呼ばれるものには様々な種類があり、それぞれが環境に適応しながら発展を遂げているが、いずれも現在は絶滅し結局ホモサピエンスという1種類が残ったということだ。
日本に入ってきたのは、確認できるところでは約4万年ほど前のことで、縄文人は南方から、その後弥生人が北方から入ってきて、縄文人が弥生人に次第に置きかわっていったということのようだ。