あらすじ
名探偵に深刻なエラーが発生しました!
京都大学推理小説研究会の「秘密兵器」が放つ、「犯人探し」ならぬ「探偵探し」。
主人公の正行は17歳の男子高校生。
のんびり帰宅部の大人しい青年だが、彼には天才科学者の祖父がいた。
祖父は現役引退後、研究所にこもってひそかに人間そっくりのAI搭載探偵ロボットを開発し、依頼人に派遣するボランティアをおこなっていたのだ。
ある日、3体の探偵ロボットがエラーを起こし、勝手に町に出て「探偵」活動を始めてしまった。
唯一正常に機能している探偵マキナと正行のコンビは、あちこちで「捜査中」と思われる「探偵」たちを、無事に見つけ出すことができるのだろうか?
今度は何を出してくる? と毎作、目が離せない。まことに「未定義な」才能の持ち主である。――綾辻行人
星新一と「ミステリーランド」が好きな人に薦めたい。――法月綸太郎
ロボット探偵がロボット探偵を探す。二十一世紀のパット・マガー!――我孫子武丸
EQ(エレクトロニック・カルテット)ここに爆誕!――麻耶雄嵩
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
内容もさることながら、構成が抜群に上手かった。最初の章で半導体探偵の紹介と設定を生かした斬新な謎解きで一気に興味を引いておいて、次章からは暴走した半導体探偵たちを探す冒険の中に定義の勘違いといった要素がいいアクセントになっている。コーヒーブレイクと最終章で、図らずも暴走してしまった半導体探偵たちへのフォローも忘れないステキさが堪らない。
Posted by ブクログ
マキナかわいいよマキナ。
西島大介の装丁に惹かれて手に取ったけど、装丁以上にマキナのキャラクターがかわいかった。
ちょきちょき。
主人公もっとがんばれよ、と思ったけど探偵はマキナなのだからこれでいいのか。
エラーを起こしてしまったクリク、オーガスタス、イーディもそれぞれに魅力的。
ロボットなので、解決方法が斬新。
ぜひシリーズ化してもらいたい。
そしてディッシュナンバー41ヴァージョン4・771を食べてみたい。
Posted by ブクログ
軽いけど可愛くて読みやすいのでミステリが好きじゃないひとにも楽しめそうです。ロボットから見ると日常の謎は感性が違いすぎて(そもそも感性はないのですが)笑ってしまいました。
ただ壊れたロボットがこうなるのはちょっとご都合主義な気もします。結果的に楽しめたから文句はないですが、ミステリってよりもライトノベルミステリ風味といった感じでしょうか。
表紙イラストが可愛い!と気に入ったひとの期待は裏切らなさそうです。
Posted by ブクログ
異常行動を起こす探偵ロボットが一体どこに認識エラーを起こしているのか、という逆説の趣向が面白かった。読者にもう少し手がかりがあってもよいかなあとも思ったけど、これくらいがちょうど良いさじ加減かも。
Posted by ブクログ
序盤はロボットならではのセンサー能力が新鮮だったが後半はミステリというかアクションものというかある意味普通になった感じ。せっかくなのでロボットのすごさで押してほしかったな。全体的に読みやすいテイストでよかったです。やや甘め。
Posted by ブクログ
うーん、これジャンルは何になるんでしょう?
知る人ぞ知るAI研究者の祖父が作り上げたいわゆるアンドロイド4体。
探偵活動を旨にプログラムされている。
運悪く祖父が亡くなるのとアップデート時が重なり、3体にエラーが発生。
唯一エラーの出ていないマキナと孫の正行は探偵ロボットたちを探し出して無事に停止させることができるか?!
というような内容なのだけど。
探偵ではあるけれど、探偵モノでは……ない、なぁ。
いわゆるアンドロイドではあるけれど、SFでは……ぜんっぜんない。
推理はするけどミステリ要素も薄いです。
うーん、ホントこれジャンルは何になるんだろう。
マキナが可愛いのとマキナが書く「コーヒーブレイク」は楽しいし、ロボットならではの捜査方法など笑えるところも多かった。
けど、主人公の正行の魅力が足りないのと謎解き要素が薄いのとで全体的には物足りない。
マキナ以外の3体の探偵ロボットも活躍するはずの次作(出るなら)で判断、かなぁ。