【感想・ネタバレ】森へ行きましょうのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

人生を森に例えた小説。
主に二つの人生の小話を代わる代わる見せられる。通している登場人物が、設定が少し変わって登場するので、そこが面白みに繋がるとともに、さーっと読んでいるとわずかな混乱が引き起こされる。

最後一個前のルツの話は良かったなあ。
相手を知り尽くす必要はない、というところと。
だれもが森に迷い込むけど、今度は一緒の森に行こうねっていうあのシーンは白眉でしたね。
最後の最後で、ちくりと毒があるけどね!
いきなり誰だよ!

0
2021年09月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同じ人間のあるかもしれないいくつかの違う人生。生まれてからの長いパラレルな道のりを同時に描く作者の野心作だなと思います。
読み始めは登場人物が主人公の名前の文字が違うだけで、みんな同じ名前なので入り込めないほど混乱する。でも読み進めていくうちに、それぞれの世界の中でそれぞれのキャラが立って行って混乱は収まっていきます。
大きな事件が起こるわけでもない(それぞれの人にとっては人生は大きな事件ですが)けど、少しの選択、少しの変化で誰でもに違う人生があるんだという、それが美しい文体で書かれて悪くない読後感でした。

つくづく思うのは、つらい、幸せ、悲しい、愉しい、虚しい、色々な場面はあれどつまらない人生などない。どれをもって自分と思うかはそれぞれだし、それが人の生。

0
2021年03月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトル、すごく明るい意味だったんだなぁ
「今度は二人で一緒に、同じ森に行きましょう」って、最上級の愛だ 愛おしさだ

ままならない
人生の中には生きているだけで選択肢が山ほどあって、自分だけの選択ではなくて環境で決まってしまうことや、後になってからそれが選択肢だったのだとわかることもある。どういう道を選んでいても間違いではないし、どうなるかは誰にもわからない。自分でどうにかできる部分もあるし、できない部分もある。
よくあるゲームみたいに、ハッピーエンドルートとバッドエンドルートの2つしかゴールがないのと人生はやはり違っていて、不満もあるけどまあ、幸せかな、みたいなそういう人生になっていく。
という感覚

すごく分厚い本だったから時間はかかったけれどつらくはなかった

殺人の本を書いた話のあとに、殺人をおかすルートの主人公がでてくるのは、目が覚めるというかゾワッとしたのだけど、よくできているな…と思った

0
2021年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

留津とルツという女性のそれぞれの人生が比較するように書かれていて、
これは、一人の女性のパラレルワールド・・
この本を借りたときには、登場人物が森へ行くのかな‥と思っていたのですが、
一人の女性の生まれてから60歳までの人生を(男女、特に夫婦がテーマかな?)
淡々と読み進めていくうちに人生は、森を歩くようなもの・・という言葉で、やっと気が付きました。
森に入っていくときは、1本道だけど、目の前には幾本の道が伸びていて、どこへ向かって歩いていくか、その道がどうだったかなんて、その時はわからなくて、
歩いて行ってみて、振り返り、あれこれと考えあぐねるもの。
小説は、ほとんどが40代半ばまでにページが割かれていて、そのうちに第3、第4のルツが登場してくるので、多少整理が必要になるもの・・
なんといいますが、人生50歳を前にすると、日常に起きることなんて大してなくて、特に男女の色恋なんて、到底、エネルギーも失われていく年代で(大方・・)
少しずつ、森の出口に向かって(人生の終結)身辺を振り返って、少しあがいて見せて・・。
この小説は、60歳で終わっているけれど、今や 人生100年時代・・健康寿命が80歳としても、
このあと20年、健康でいられるという保険がないまま、ルツは、今後どうやって過ごしていくのか・・しら。

0
2021年02月07日

「小説」ランキング