【感想・ネタバレ】日本人とインド人――世界市場「最後の成長エンジン」の真実のレビュー

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Posted by ブクログ

本を開くと、スズキの鈴木社長のアップされた写真に驚かされる
インドにもっとも近い日本人は、”マルチスズキ”の鈴木修社長ですと読者にわからせてくれる

気になったことは以下です。

■鈴木社長のことば

インド人に限らず人間の心はどこへいっても変わらない 変わったのは風習であり、慣習だ
スズキは薄利多売でインド産業の技術力のレベルアップに尽くしてくれている やっと理解してもらえた
インド人もストライキをしたり暴動をしたりしましたけれど、これもまた、「はしか」だった。
当事者として入っていって、言うことは言って仕事をしたからでしょう。分け隔てはしたことがない。

モディさんは経済改革をやってインドを発展させた人で、苦労人ですよ。
インド人の心をひとつにして、インド人が豊かな生活を送ることを願って働いているのが彼です。

■三島由紀夫のことば

高度成長のスピードが速すぎたために、日本人は伝統と精神性を失ってしまった と嘆いていた

■インドとは

インドにはベジタリアンが多い
動物、食肉を扱うところはほとんどないのです

インドの憲法では正式な国名はバーラト共和国、バラタ族の国という意味です。

カースト制度はあります。ただ四つのカーストだけではなく、ジャーティと呼ばれる職業別、移民集団などのサブカーストが2000以上もあります。各コミッティは、ゴトラという家系図で記録されています。

米の生産は中国に次いで世界二位で、食料に輸出国でもあります。

インドの南東部では石油がでます。エネルギー消費の18%は国内算出の石油でまかなっています。

(21世紀の前半には)飢饉はなくなり、国家は穀物の備蓄ができるようになりました。平均寿命は独立前の30歳から、64歳に伸びましたし、乳幼児の死亡率は半減しました。

■インドの明治維新

IT産業を中心にインドにはニューマネーが登場した。規制緩和とデジタライゼーショーン、アドハーシステムが導入されて、給付、還付もオンラインとなった。

インドは、固有識別番号庁を創始し、アドハーを導入した

アドハーとは、指・顔・虹彩認証のマイナンバーシステムであり、5歳以上の国民はほぼ全員が登録しています。

戸籍のないインドではアドハーが戸籍であり、福祉金、補助金給付のための銀行口座になっていて、第三者が介在する余地がないため、汚職防止につながっている。

インドもまた消費税を導入していて、その種類は5種類

■モディの評価

モディがグジャラート州に導入した施策は ①インフラ整備 ②外資受け入れ ③デジタライゼーションでの州の経済成長

与党インド人民党(BJP)は、ヒンドゥ教徒寄り。これはちょっと気になる

インドの新制度 アカウントアグリゲータ これは個人の資産情報をクラウドに保管して必要に応じて参照可能とするもの

金融コングロマリット DMI コンシューマクレジット、企業向け融資、住宅ローン、投資、資産運用、債権回収などの業務執行ライセンスを伴う、金融コングロマリットサービス

インドは、キャッシュレス社会をめざすことを宣言している

インドの貸し出し金利は、平均3~4%

2030年以降は、車はすべて電気自動車とすることをすでに発表している

水力発電のおかげで、インド全体では電力は供給過剰、パキスタン、ネパール、バングラディッシュ、スリランカへ余剰電力を売電している

インドにおける貧困の原因は、分配の問題と言われている

■カースト

カーストはあくまでヒンドゥー教徒のみが対象、イスラム教、シーク教、キリスト教などには適用されない

カーストは4種+2種 バラモン、クシャトリア、バイシャ、シュードラとその下部の バイシャ、シュードラ

カーストは憲法で禁止されて、また、IT産業の普及に従って職業でも過去のものになりつつある

商人のサブカースト、ジャーティでは、若いうちは数学、会計、経理、財務を学び、18歳になった独立すべし

インドの3大財閥 タタ、ビルラ、ダルミア。タタはゾロアスター系のパルシーに属していて、ビルラとダルミアは、マルワリに属している

■日本人

日本のビジネスマンには冒険心がない

日本人は楽なところが好き

日系企業は、マルチスズキぐらい。ユニクロも無印もたかいから、関心をもたれていない

■成功するための五か条

①顧客のために一生懸命働くこと
②取引先をフェアに扱う
③従業員を尊敬する
④法律を守る
⑤地域社会に貢献する


■結論:幸せの定義
①愛する人がいること
②好きな人や親しい友達が近くにいること
③好きな仕事に就くこと

もくじ

巻頭解説 鈴木 修

はじめに

第1章 私にとってのインド
第2章 インドはこんな国
第3章 インドの経済改革
第4章 カーストの意味と役割
第5章 日本人とインド人
第6章 インドで成功する日本企業
第7章 インドの日本人ビジネス
第8章 これからの日本とインド

おわりに

ISBN:9784833423632
出版社:プレジデント社
判型:4-6
ページ数:194ページ
定価:1600円(本体)
発売日:2020年05月1日

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2023年03月02日

Posted by ブクログ

インドについてアップデート。カースト制度の現状、ジャーティーという移民集団、職業別、地域別のコミュニティが発達してることを知った。ITが強い、今後も伸びていくと理由も改めて理解した。
GDPの半分はサービス業で、これかはサービス業で拡大していく。貧困ゆえに、金融サービスにアクセス出来ない人人々の課題を解決するサービスが伸びていくだろう。
インドに対しての日本人ビジネスマンや企業に対してはとても悲観的。本当は上手くやっていけるという感じ。
インド経済の成長に恩恵をえられる日本企業は今のところスズキぐらいに思える。ソフトバンクにも期待。

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2023年03月16日

Posted by ブクログ

①この本を選んだ目的 

何かの本の中でおすすめ書籍として取り上げられていたため。

 
②あらすじ

2020年の今のインドについて、説明している。
筆者が日本のことを知っており、日本との比較が随所にでてくるため、読みやすい内容となっている。


③感想

インドのことを全く知らなかったので、参考になった。
前回、アフターデジタルという本で、中国のことを読んで驚いたばかりだが、またまた、アドハーシステムに驚いた。


④今後、活かしていきたいこと

アドハーシステムをもっと理解したい。
そして、個人情報がどのように扱われるべきなのかを考えたい。

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2020年10月25日

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