【感想・ネタバレ】2020年・米朝核戦争のレビュー

あらすじ

核問題の権威の国際政治学者による、戦慄のシミュレーション。東アジア最大の危機はいかにして現実化しうるのか。

2020年、米朝間で核戦争勃発。北朝鮮による韓国旅客機撃墜に始まる悪夢のシナリオ。各国政権中枢の動きを実名で描く。

著者ジェフリー・ルイスは核拡散と地政学についての世界的権威。中国・北朝鮮・イランなどの核兵器計画を知悉し、国際政治学者として核問題に関する研究・提言を行っている。その知見を総動員し、北朝鮮の核の脅威がいかにして現実となるかをシミュレーションした初のフィクションが本書。
2020年に起こった核戦争をアメリカ議会の委員会が調査・報告したレポートという体裁で、各国政府内部の意思決定プロセスや危機管理の危うさを詳細に記述、核攻撃が現代都市に及ぼす惨事も描き出している。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前半は、いやいや、そんな偶然や思い込みからの行動が重なる訳は、とツッコみながら読んでいた。そして後半、アメリカに核ミサイルが落ちた後を描く場面で、悲惨さを訴える市民の証言が続き、何をテーマにした小説なのか、と考えた。著者のあとがきにあるように、テーマの一つは、核兵器の悲惨さを、より身近に感じてもらいたい、ということらしい。アメリカのみならず、こういうことが75年前に起きたことを知る機会になれば、と感じる。

アメリカの戦闘機が、北朝鮮の国境ギリギリまで突っ込んで、直前で領空侵犯を回避、それは有り得そう。機体の故障で、その戦闘機と同じルートを迷走してしまった旅客機、それも可能性はあるかも。米韓軍事演習の緊張感の中、領空侵犯をギリギリで回避した旅客機をミサイルで撃墜する北朝鮮兵。この辺りが限界か。

そこからは、アメリカに相談せずに、北朝鮮を攻撃する韓国大統領。それをアメリカの指示による攻撃だと思い込み、アメリカに脅威を与えるために核ミサイルを韓国と日本に打ち込む北朝鮮。アメリカが反応しないことから、アメリカへの直接攻撃に進む北朝鮮。そして、アメリカに核ミサイルが落ちた。

核の後は、地球冷却化が起きたという。初めて聞く話で、少し調べてみたい。

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2020年08月15日

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