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Posted by ブクログ
前半退屈すぎて読むのやめるところだった。特にP = F / Aという圧力の法則をもちだして、「モグラの体は見事に地中生活に適応している!動物の体の構造は物理法則に支配される!」みたいな話。P = F / Aが関係するのどこやねんと。爪のことを言ってるのか?結論ありきで物理の話をねじ込んでるようにしか見えない。
そもそも地中を掘る哺乳類がどれだけいるか知ってるのだろうか。ガチでそういう話するなら、ハダカデバネズミやミーアキャットやプレーリードッグやウォンバットやカモノハシやツチブタの体を比較して、「彼らがすむ土はこういう性質だから掘るのにこういう手のかたちが適していて…」的な話までもっていってほしい。
著者はモグラにそっくりな動物として有袋類モグラをあげていたが、この2種は手の形状が全然違う。P = F / Aへの影響甚大です。
ところが中盤一変しておもしろくなる。分子・原子レベルでの生物にかかわる物理法則の講義がはじまる。おそらくこちらが著者の真骨頂なのではないか。ていねいな解説でわたしでもかなりイメージができた。生物をミクロの観点で見直すことでこの世界の神秘さをあらためて感じた。はからずも宇宙にも少し詳しくなる。
最終的に読んでおいてよかった一冊となった。
Posted by ブクログ
生物の進化は完全なランダムでなく、物理法則の制約の中で進化してきた、というもの。確かな足が3本や5本の生物はいない。そう考えてみるとよく言われる遺伝子以上で生まれた個体が環境に適応し生き延びて進化した、という話は無理があると思えてきた。
本書では、物理法則から生物を考えると地球外の生命体も同じような法則で生まれているのではないかと言う。夢のある話だ。
他には水や炭素、窒素の世界ではなく、他の物質に支えられた生物もいるのではないかという考察は興味深い。深海魚や極寒の生物を見れば可能性はあるように思えてくる。